先日、adidasは名作スパイク『プレデタープレシジョン』の復刻モデルを発表した。
かつて名選手たちがこぞって履いた逸品だけに、マニアにとっては垂涎物のはず。
そして、プレデターを愛用していた選手のひとりといえば、ジネディーヌ・ジダンだろう。
そのジダンがプレデターについて語ってくれた。『Soccerbible』が伝えた言葉の一部を紹介する。
ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリー監督)
「ジズー、このスパイクを手にした気分は?あなたにとって特別な意味があるかな?
もちろんだよ!自分が選手としてのキャリアを通じて履いたスパイクなので、特別な意味がある。
自分はずっとプレデターとプレーした。adidasはいくつかのモデルのスパイクを選ばしてくれたけれど、私はずっとプレデターにこだわった。それに誇りを持っているよ」
「特に気に入ってるバージョンはある?
正直なところ、全部好きだった。全てが私にとって大事だったね。
スパイクが変わるのはデザインが変わるからだ。それは常に最新モデルを好む若手選手にとってはいいことだね。私もそうだ。
プレデターの全モデルが好きだったし、全部を愛していたよ。
もちろんそれぞれのスパイクにそれぞれ異なる思い出がある。自分にとってプレジションといえば、EURO2000だね」
「17年前にプレシジョンが発表された時、そのデザインはとても革新的で独創的だった…
その通りさ!デザインだけじゃなく軽さも進化した。それは正しい方向に進化したよ。
それらがこのスパイクをとてもユニークなものにしたよ。モデルが新しくなるごとに進化していった。
他のスパイクが簡単にはマネできないという印象的な側面があったね」
ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリー監督)
「adidasはあなたのキャリアにおいて大きな役割を果たした。親密さが続いた理由は?
最も感謝しているのは誠実さだ。
adidasは常に私のそばにいてくれた。いい時はもちろんのこと、ちょっと難しい時もね。
僕らのストーリーは1996年まで遡る。adidasはそこから今日まで私のもとにある。
我々にはとても特別な絆がある。素晴らしい関係さ。単なる契約以上のものだ。
adidasと私の関係は20年になる。すごいことさ」
「プレデターを最初に見た時のことを覚えている?
正確には覚えていないけれど、すぐに好きになったね。
1996年に初めてadidasと契約した。そして、初めてプレデターを履いたんだ。
どのモデルだったかは覚えていないけれど、それは重要ではない。
最も大事なのはスパイクにすぐに快適さを感じたことで、それが選手にとって一番大事なことだ」
「このプレシジョンは1990年代のものをモダンゲームに適応させたモデルだ。1990年代と今のフットボールの大きな違いは?
スピードだね。今のゲームは相当な速さでプレーされている。
選手は変わらないよ。常に勝ちたいという欲もね。彼らはピッチ上でその才能を見せようとする。
だが、今日では全てが速い。物事はあっという間に変わる。スパイクのデザインもね!」
ジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリー監督)
「あるモデルのスパイクを履いて多くの成功を収めた後、新しいモデルに変わるのはどう?
問題ではないよ。我々らは適応する。私は常に新しいスパイクを履いたものだ。
時に我々はデザインについてadidasと協力して取り組むことさえあったんだ。
スパイクのデザインについて、私を含め選手との対話があった。
それは素晴らしいことさ。結局のところ、スパイクを履くのは選手だからね。そして、大事なのは、彼らが快適に感じることだ。
それゆえ、物事が速く変わることに我々は慣れているんだ。
自分の時代にはシーズンごとに1,2つの新たなモデルのリリースがあった。3つだったかもね。
今ではさらに増えている。チョイスが増えるのは素晴らしいことさ!」
「あなたの世代の選手たちにとって、プレデターはゲームやデザインの面において新たな基準となった。そう思う?
間違いない。実際に変わったし、いいことさ。adidasはスパイクを新たな世代に適応させるからね。
プレデターも正しい方向に進化したのは素晴らしいことさ。
何よりも大事なのはスパイクを履いた人間が快適さを感じることだ。adidasはそれを非常に得意としている。
まるで私がセールスマンみたいじゃないかって!?でも、本当なんだよ。キャリアの全ての試合で、私は完璧な快適さを感じてプレーできた」
「現役時代に履いたプレデターでまだ持っている物はある?
もちろんさ。特に2006年のゴールドのプレデターはね。いくつかキープしているよ。
マドリードの自宅だけでなく、マルセイユの自宅にもね」