小学生の暴力行為最多77件

 県内の2016年度の問題行動・不登校調査では、公私立小学校の暴力行為は77件と前年度に比べ20件増え、私立も調査対象となった06年度以降で最も多かった。中学校は、08年度と並び最多だった前年度に比べ119件減の256件。

 小学校の暴力行為は児童間49件、対教師18件など。県教委は、少子化などを背景に地域や遊びの場で他者と接する機会が減り「うまく意思疎通ができず、感情のコントロールができない子どもが増えているのでは」と分析。「道徳の授業で、思いやりについて考え規範意識を育む教育を充実させたい」としている。

 中学校は例年、学年ごとの特徴によって件数が増減するという。高校の暴力行為は100件(前年度比9件減)だった。

 公私立小中高、特別支援学校でのいじめの認知件数は計2133件(同111件増)。内訳は▽小学校1392件(同155件増)▽中学校579件(同51件増)▽高校159件(同94件減)▽特別支援学校3件(同1件減)。

 いじめの様態では「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最多。県教委は、いじめの認知方法に関する教員研修を15年から実施しており「児童生徒が苦痛を感じれば全てのものを数えるようにしていることが、増えた要因」とみている。

 一方、不登校は県全体で1851人だった。

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