元・台風22号の低気圧再発達 冬型の気圧配置で木枯らし1号か

上:30日午前3時の実況天気図。下:30日午後9時の予想天気図。

台風22号から変わった温帯低気圧は、このあと再び発達しながら速度を上げて北進する見通しで、日本付近は西高東低の冬型の気圧配置となるため、きょう30日は全国的に北よりの風が強まりそうだ。
 また、温帯低気圧が北から寒気を引き込むため、北海道では内陸や山沿いを中心に積雪となる見込み。

太平洋側では強風や気温の低下に注意

風と波の予想(30日)。

 日本列島の南岸を進んだ台風22号は、きょう午前0時に三陸沖で温帯低気圧に変わった。温帯低気圧化した午前0時の中心気圧は980ヘクトパスカル。

 ただ、このあと再び急速に発達し、930ヘクトパスカル台まで気圧を下げる見通し。日本付近は西高東低の気圧配置となり、全国的に北よりの風が強まりそうだ。
 特に、北日本では暴風やうねりを伴った高波に、北陸では高波に、それぞれ今夜にかけて警戒が必要となる。

 また、北よりの風が強まった場合、関東地方や近畿地方で「木枯らし1号」が発表される可能性もあり、太平洋側では乾燥した強風や北風による気温の低下に注意が必要だ。

北海道では積雪に 路面凍結注意

30日昼過ぎに予想される天気分布。

 午前5時現在、元・台風22号の吹き返しの風により、北海道や東北日本海側~山陰を中心に雨が降っている。きょうこのあとは寒気が流れ込むため、北海道の内陸や山沿いを中心に雪となり、積もるところもありそうだ。

 積雪による路面の凍結に注意が必要で、さらに北よりの風と相まって見通しが悪くなるおそれもある。また、東北の日本海側や北陸でも横殴りの雨となるところがあり、さらに大気の状態が不安定となるため、落雷や突風にも注意が必要だ。

木枯らし1号とは

 木枯らし1号の発表があるのは、東京地方と近畿地方のみ。
 東京地方の木枯らし1号は10月半ばから11月末の間、また近畿地方の木枯らし1号は二十四節気の霜降(10月23日ごろ)~冬至(12月21日ごろ)に、西高東低の冬型の気圧配置となり、最大風速8メートル以上の北よりの風、という条件を概ね満たした最初の日に発表される。

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