【神鋼のデータ改ざん問題】出荷先の8割で安全性確認、世耕経産相が一定評価

 世耕弘成経済産業相は27日の閣議後の記者会見で、神戸製鋼所の品質データ改ざん問題について「まだ第一歩だが、2週間というタイムフレームの中で安全性の検証が一定の進ちょくを見せている」と述べ、出荷された不正製品のうち525社中437社で安全性の確認がとれたことに一定の評価をした。

 一方、世耕大臣は「すべての製品の安全性の検証はまだ完了していない。安全検証が済んでいない製品について可及的速やかに検証を完了させるよう求めた」と述べ、その上で来月中旬にも原因究明と再発防止策を報告するよう神戸製鋼に改めて指示したことを明らかにした。「外部調査委員会も活用し、社会の信頼回復に全力を挙げて取り組んでほしい」とも述べた。

 神戸製鋼は26日、コベルコマテリアル銅管が秦野工場で製造する銅管製品の一部が日本工業規格(JIS)の認証を取り消されたと発表した。同社グループのJIS認証取り消しは2年連続で、経産省によると、民間機関によるJIS登録認証制度を始めた2004年度以降、2年連続で同じグループ企業でJIS法違反があったのは初めて。

© 株式会社鉄鋼新聞社