人生で最も悩み多き世代!? アラフォー女性の心構え

人生で最も悩み多き世代といわれるアラフォー。悩みの内容は、子育て、仕事、家庭、健康、美容、介護、そしてこれからのこと……。

アラフォー女性は悩みが尽きない

突然ですが、マーケティング用語でいう「F2層(35~49歳の女性のこと)」……このF2層は最も悩みが多い「モヤモヤフルネス」な世代らしいのです。

F2層、これはひと昔前のグルーピングの仕方で、ほぼ「主婦」という意味合いが強いです。しかし今では、結婚のあるなし、子のあるなし、仕事のあるなし、親世代の介護のあるなし、とさまざまな立場があり、一様にまとめることはできないはず。

にもかかわらず、「悩みが尽きない」という点において、立場に関わらず共感できてしまう。共通している身体的な悩みをはじめ、子育ての悩み、キャリアの悩み、将来への不安……と多岐にわたります。

悩みの原因も実にさまざま。育児による慢性的な肉体疲労、ホルモンの乱れ(更年期序章)、社会的な母親像と現実との乖離による葛藤、仕事のキャリアと育児の両立……などなど、己の肉体と自己実現、人生、社会生活にまたがる難問が絡み合っているように思えます。みなさんも、心あたりがありませんか?

コギャル世代がアラフォーになって変わったこと

それに関連して、身に染みる出来事がありました。卑近な例で恐縮ですが、私には女子学生時代からつるみ続けている友達がいます。その立場(結婚あるなし、子あるなし)はまちまちで、頻繁に会えないまでもLINEのグループ(6人)は定期的に稼働し、些細なネタやグチが繰り広げられています。

と、去年あたり(37歳)からメイントピックに「健康」のことが挙がり始めました。「今度、子宮の手術をすることになった」、「実はガンが疑われていた」、「慢性的な貧血である」、などなど。容態の軽重はありますが、「なんとなくダルい」とか「なんとなくやる気が出ない」などの不定愁訴は、ほぼ全員が一致。

また、そこへ「部下の人間関係」や「もっと仕事に打ち込みたいけど子どもがいると限度がある」などの仕事の悩み、「子どもとの親子関係」「子どもの教育」などが乗っかってきて、閉塞感のある状態もしばしば。

これらのフィジカル&メンタルな悩みに対して、やれ漢方はどうか、ハーブはどうか、四柱推命で気持ちの整理がついただの、旅行でリフレッシュすればいいのでは? 酒を飲んでパーッとやれば?などの「以前のように元気になる」前向きな打開策が飛び交いました。

この根底には「辛いのは、一時的なもの」という共通認識があったのですが、ハタと思ったのです。今まではそれで解決できたけれど、ここから先はちょっと違うのではないか。この小さなモヤモヤを常に持っていることが、アラフォーの当たり前なのではないかと。

自分ではどうしようもない新しい悩み方

これまで、どんなに気楽に見える人でも、それなりに悩みとぶつかりながら人生を歩んできたと思います。進学、就職、結婚は時に決断を要してライフステージを変える大きな岐路であったと思いますが、ほとんどが「自分の悩み」。

しかし、今はその質が変わり「家族と自分の悩み」という新しい形態になっています。子どもができたり、親の介護が始まれば当然のことのはずですが、自分以外の人を悩む、抱え込むというのは、エネルギーが要り、解決しようにも自分ではどうしようもないこともあるでしょう。

つまり、解決のために自分ひとりで奮闘するにも限界があるということ。夫や家族と協力のうえ、コトに当たっていくというシフトチェンジが必要で、人やサービスに頼るスキルや、他人と協力してプロジェクトを達成するスキルを磨いていくことが、これからの生きやすさのカギを握ってくるのだと思うのです。

人やサービスに頼るスキル

人に頼ることがスキル?と疑問を持つかもしれませんが、人を頼ることって結構難しいと思いませんか?

嫌がられるのではないか、貸しをつくってしまうのではないか、と気をもんでご近所さんやママ友にも気やすく頼れないのでは?と思います。何を隠そう私もそのタイプなのですが、逆の立場になればイヤなものではありません。

遠い親より近くのママ友。私の場合は、保育園のお迎え要請でしたが、えいやっと頼んでしまうと気持ちがラク~になりました。ふだんから信頼関係を作っておく、という地道なことも必要ですが、この先も協力関係になれるありがたい存在として、頼り、頼られたいと感じます。

曇りでもOKの心持ちで進む

悩みが尽きない子持ちアラフォー世代。前述したLINEグループで落ち着いた結論は、一遍の悩みがない「快晴」を目指すのでなく、悩みながらも毎日を進めていく「曇り空」でもOKという心構えでいよう、というものでした。

アラフォー世代はみんなモヤモヤしているものだと開き直り、友達や家族に甘えてOK。新しく挑戦しいことがあれば、やれる範囲でやれば良し。自分の身体を大切にし、気持ちの風通しを良くして過ごせていけたらいいな、と思うのです。

(文:斎藤 貴美子)

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