楷書体源流の拓本見つかる 京大、19世紀前半作成か

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19世紀前半に写されたとみられる「龍門二十品」の拓本(京都市左京区・京都大)

 中国河南省の洛陽で5~6世紀に彫られ楷書体の源流の一つとされる「龍門二十品」を、19世紀前半に写し取ったとみられる拓本が見つかったと、京都大人文科学研究所の安岡孝一教授や稲本泰生准教授らが2日、発表した。書体の成り立ちを研究する上で貴重な発見という。

 中国三大石窟の一つである龍門石窟では、石仏に添え、制作の由来などを記した銘文が刻まれている。このうち優れた20種が「龍門二十品」とされ、日本でも書道の手本となっている。確認されている中で最古の拓本は中国・北京の図書館にあり、18世紀後半に作成されたとみられている。数多く作られるに従って銘文が損傷し、拓本の質は低下した。

 今回見つかった拓本は、京都帝国大の教授だった仏教学者松本文三郎の収集した蔵書から見つかった。拓本の写し取られた文字の損傷具合から、作成時期を判断した。拓本は計4冊あり縦23センチ、横13センチ、厚さは1・5センチ~3センチ。文字の大きさは2センチ~5センチ四方で、約3千字を収録している。

 稲本准教授は「彫られた時期に近い書を鑑賞できる。仏教美術の資料としても貴重」と話している。拓本は書籍化して、300部を出版した。今後、同研究所のウェブサイトなどで電子データを公開する予定。

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