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「乳がんは助かる病気」 医師、早期発見と治療のススメ

©株式会社沖縄タイムス社

 2017年度スミセイウェルネスセミナー(主催・住友生命福祉文化財団、沖縄タイムス社)が3日、那覇市のタイムスホールであった。那覇市立病院外科部長・乳腺センター長の宮国孝男医師が「乳がん、最近の話題」と題して講演し、乳房は女性のがんで最も多い一方、治療成績は甲状腺、皮膚に次いで良好と説明。「早期発見して治療すれば、ほとんどの方が助かる病気だ」と訴えた。

 乳がん検診はマンモグラフィー(乳房X線検査)が基本だが、日本人には乳腺濃度が高い「高濃度乳房」の女性が多く、乳腺も腫瘍も白く写るマンモグラフィーでは異常を見つけにくいと指摘。米国では受診者に乳房タイプを通知する取り組みが広がっているが、日本は進んでいない現状があり、3Dマンモグラフィーや超音波検査などの対策も被ばく量の増加や高コスト、有効性の検証といった課題があると語った。

 また、がんに特徴的な分子を狙い撃ちする分子標的治療の進歩についても解説。予後が悪いとされてきた「HER2陽性」タイプのがんに効くハーセプチンと呼ばれる薬の登場で「乳がん治療が劇的に改善した」と強調した。「乳がんは完全に予防はできないが、リスクを下げることはできる」と繰り返し、肥満や喫煙、過剰飲酒などを避けるよう呼び掛けた。

 セミナーでは野菜ソムリエプロの堀基子さんの講演もあり、1人が1日に必要な350グラムの野菜を食べる工夫や自身のダイエット体験、気軽にできる筋トレなどを伝授した。約230人が来場し、メモを取るなど熱心に聴き入った。

講演に聴き入るセミナー参加者=3日、那覇市・タイムスホール
乳がん治療の現状を語る那覇市立病院の宮国孝男外科部長・乳腺センター長=タイムスホール

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