【MLB】地元紙が“進言”、マリナーズはダルビッシュを「何があっても獲得すべし」

ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

FA市場の先発投手ではトップ評価も…ワールドシリーズのKO劇で年俸は下落すると予想

 契約満了でドジャースからフリーエージェント(FA)となったダルビッシュ有投手について、マリナーズが獲得に動きべきだと地元メディアが“進言”している。

 ダルビッシュは今オフのFA市場の先発投手でトップクラスの評価を受けており、メガディールを手にする可能性が浮上している。獲得できる球団は限られてくるが、地元紙「ニュース・トリビューン」は、ワールドシリーズ(WS)の日本人のパフォーマンスがマリナーズの補強戦略に影響を与える可能性があると分析している。

「ダルビッシュは第3戦に先発し、3回まで持たず。第7戦も改善できなかった。アストロズが初回に2点、2回に3点と急襲したあと、今季球界で最も楽しみにされていた夜は拍子抜けの不発に終わった」

 このように、同紙はダルビッシュのWSでの不振を厳しく指摘。そして、「彼彼は依然として大金を得られるだろう。しかし、メジャー究極の舞台で2つの自身最短降板試合を記録したことで、彼の値段はマリナーズにとっても受け入れやすい金額になる可能性がある」とし、日本人右腕の新たな契約の年俸総額が下落するシナリオを伝えている。

 マリナーズでは今季、岩隈久志投手が右肩の不調で長期離脱した影響でわずか6試合の登板に終わった。エースのフェリックス・ヘルナンデス投手も16試合の登板にとどまり、5勝6敗、防御率4.36と不振。来季へ向けて、先発投手の補強が急務とされている。

GMは先発投手獲得の必要性を明言

 ジェリー・ディポトGMも記事の中で、マリナーズ最大の弱点である先発投手補強の必要性について、「我々にはもっと先発投手は必要か? イエスだ。どれぐらいの選手が獲得可能になるのか? それはわからない。それを留意しながら我々は何をできるのか、様子を見ることになる」と認めている。一方で、同GMは「クリーブランド・インディアンス以外のメジャー全チームは同様の答えをするだろう。みんな(先発投手を)必要としているんだ」とも主張。有能な先発投手の補強は簡単なものではない。

 そして、記事では、ダルビッシュ獲得には別の効果もあると指摘。「何があってもユウ・ダルビッシュを獲得すべし。もしも、ダルビッシュがいれば、シアトルはベーブ・ルースの再来の獲得へ、集団で先頭になれるだろう」。ダルビッシュの日本ハムの後輩である大谷翔平投手の争奪戦にもプラスに働く可能性があると独自の見解を示し、一石二鳥の効果を強調している。

 マリナーズは岩隈との契約延長をオプションせず、右腕はFAとなった。金額を下げて再契約する可能性もあるが、まだ見通しは明らかになっていない。ただ、ダルビッシュを獲得し、さらに大谷も獲るようなことがあれば、マリナーズの先発ローテは一気に強化されることになる。

(Full-Count編集部)

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