JFE、設備復旧にAI 作業の短縮化に効果

JFE、設備復旧にAI/作業の短縮化に効果

 JFEスチールは6日、製鉄設備が故障した場合の復旧作業に人工知能(AI)を活用すると発表した。現場でタブレット型端末に故障状況を入力すると、AIが最適な復旧手法を自動で提示する。経験の浅い作業員でも復旧にかかる所要時間を短縮することを目指す。2018年度までに全国6地区の製鉄所・製造所に導入する。導入対象は上工程から下工程の電気計装設備で、導入費用は数億円。設備保全分野にAIを用いるのは国内鉄鋼業で初めて。16年度の冷延ミルを対象とした試験で有効性を確認し全社での導入を決めた。

 AIが、過去の故障事例の中から可能性の高いものを自動で提示するため、作業員は事務所でのマニュアル確認などを省ける。膨大な設備復旧マニュアルと過去の故障対応作業履歴を集めた「保全データベース」にAIを組み合わせて実現した。

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