ドローン体験会、各地のお祭りで人気 田村市ではアイドルユニット「i♡drone」も登場

 地域のお祭りで、ドローンの体験会が人気だ。11月3日には福島県田村市、4日にはさいたま市の地域のお祭りにドローン体験会が初参加し、子供を中心に行列が途切れない人気を見せつけた。田村市のまつりにはドローンアイドルもステージに登場し歌を披露するなど、ドローンは射的、スーパーボールすくいとともに、定番の出し物となる勢いだ。

田村市で、常葉地域のまつり「ふれあい三日市」にドローン登場

さあ、高得点にチャレンジ!

 ドローンによる地元活性化に力を入れる福島県田村市では3日、常葉地区で「第32回常葉商工まつりふれあい三日市」が開催され、ドローンの体験会と、ドローンアイドルのステージが来場者のおまつり気分を盛り上げた。
 体験会場は、常葉行政局広場の一角。体験会を引き受けたのは、女子力を活用してドローンの魅力を発信するササモモさん(佐々木桃子さん)率いるチームのメンバーで、ドローンの操縦経験を持つめいちゃん(武田葉さん)、つやぴょん(福原艶香さん)、おもってぃん(表さゆりさん)、ゆうぽん(小泉優歩さん)、あやのん(水乃彩さん)ら5人で、チームのマネジメントを受け持つスタッフのサポートを受けながら、会場を盛り上げた。
 広場の一角の決められた場所に、キャンプ用のカラフルなテントをはり、ドローンが飛び出さないよう囲いをつけた。テント内の地面に「50」「35」など数字の書かれたボードをセットして準備完了。
 体験者はドローン「Parrot MAMBO」の飛ばし方を女子チームのスタッフに教わると、さっそく操縦開始だ。スタート地点からドローンを飛ばし、得点ボードへの着陸を目指す。ボード上に着陸できたら、そこに記されている数字が自分の得点になる。1回の挑戦で、4回繰り返すことができる。合計点で200点満点をたたきだすと、テントわきに張り出されたランキング表の一番上の「スーパーヒーロー」欄に名前を書ける。
 参加者は慎重にプロポを操作しながら、ドローンの動きに歓声をあげたり、笑い声をあげたりして終始大盛り上がり。付き添いの両親が子供の奮闘ぶりを写真を納める光景が続いた。正午すぎからは参加希望者が増え、列が長くなったため、急遽、会場を増設して対応した。
 「ふれあい三日市」は合併して田村市になる前の常葉町のときから続く、地元商工会主催の祭りで、「地域住民6000人のうち3000が参加する地域で最大のにぎわい」を誇る。この日も、地元の野菜などの生鮮食品など物販、スイーツ、コロッケ、串焼きなどの飲食、射的などのブースが並んだ。

得点別ランキング表に名前を記録できる
ドローン体験会の前は行列が途切れることがなかった

ゆうぽん、あやのんのユニット、ドローンの歌『フライ♡スカイ♡ハイ』披露!

i♡droneのゆうぽん(左)とあやのんは、息のあったパフォーマスで会場から声援と拍手をあびた。ドローンをテーマにした『フライ♡スカイ♡ハイ』もお披露目した

 また、ゆうぽんとあやのんの2人は、そろいのコスチュームで身を包み、アイドルユニット「i♡drone(アイドローン)」としてステージで活躍。この日は30分のステージを2回つとめ、オリジナル曲でドローンをテーマにした『フライ♡スカイ♡ハイ』や、そのほかのオリジナルの楽曲、アニメのテーマソングなどを披露した。ステージ中には会場が「かわいいっ!」と歓声があがる場面もあった。
 歌と歌の合間には、ドローンをしっかりと宣伝。「ドローンにはカメラが付いているものもあって、それで撮影した写真とか動画とかをみると、ふだんの生活ではなかなかみられない角度や高さからの景色がみられてとっても楽しいんですよ」と、魅力をアピールしていた。
 ふれあい三日市を主催した常葉町商工会の渡邊兵吾会長は「ドローンの企画を盛り込んで大成功です。あんなににぎわっていますし。田村市全体でドローンを推進していることもあるので、とっても相性がいい。ぜひこれからも、引き続きドローンを取り入れていきたい」と話した。
 渡邊会長は、地元の機械加工、マシニング加工の株式会社エクストエンジニアの代表取締役。今回の「ふれあい三日市」は、フォーなどのベトナム料理を販売する店を今回はじめて出店した。同社に勤務する7人のベトナム人社員が、調理に腕をふるい、笑顔で接客する姿をみて、「店も出してよかった。これで地元の人々にもっと認知してもらえるとうれしい」と目を細めていた。
(エクストエンジニア:http://www.extengineer.co.jp/
 なお田村市では4日にも、都路(みやこじ)地区で「みやこじ商工祭」が開かれ、ここでは慶大からドローンの知識、技術などの指導を受けた福島県立船引高校の生徒4人が、会場やステージの様子を空撮するためにドローンをフライト。祭りの最中に雨がふったため、安全を第一に考えてフライトはそこで打ち切ったが、生徒のドローン活動は会場で紹介され、4人がステージにあがってあいさすると、会場から拍手が沸いた。

「ふれあい三日市」でのドローン企画を喜んだ渡辺商工会長は、経営する会社のベトナム出身の社員を連れてベトナム料理を提供するお店を出した

浦和競馬場ではテント3基に行列 この日だけで300人!

 さいたま市でも4日、南区にある浦和競馬場で、「南区ふるさとふれあいまつり」が開かれ、ドローン体験コーナーが初めて登場した。広大な敷地の中にひしめくように並ぶ、屋台、ブース、ステージから少し離れた場所に、テントを3基設置。田村市のまつりでも活躍した得点ボードのほか、バケツ玉入れ、輪くぐりの3タイプのゲームに挑戦できる。
 体験希望者の相手をしたのは、ササモモさん、はぴさや(高橋早矢歌)さん、原田久美子さん、いづみさん(山端いづみさん)、関根麻里子さん、ササモモさん。めいちゃん、つやぴょんは田村市の翌日、浦和競馬場に駆け付けた。
 この日もドローンは子供たちに大人気。この日だけで約300人がテントを訪れており、おまつりの出しものとしてのドローンは、しばらく人気が衰えそうにない。

興味津々でプロポをのぞきこむ女の子にササモモさんがドローン人材育成中
「南区ふるさとふれあいフェアの会場に設置したドローン体験会場です。人が、結構集まっています」と中継する、はぴさやさん
デモフライトのあとにドローンのまわりに集まる子供たち
みやこじ商工祭で会場の様子を撮影する福島県立船引高校の生徒たち。このあと、天候が悪化したため安全に配慮してフライトを打ち切った。フライトを中止する判断もドローン操縦者に必要な要素
ドローンの活動を紹介されてステージであいさつをする船引高校の生徒たち

いいね!と思ったらシェア!

© 株式会社産業経済新聞社