東邦チタニウム、電子部品向け需要増で高純度酸化チタン設備増強を検討

©株式会社鉄鋼新聞社

 東邦チタニウムは、電子部品の積層セラミックコンデンサ(MLCC)素材となる高純度酸化チタンの生産能力増強を検討する。スマートフォンの高機能化や自動車の電子化を背景にMLCC需要は旺盛で、高純度酸化チタンに対するユーザーの増産要請も強いという。

 7日の決算説明会で西山佳宏社長が明らかにした。高純度酸化チタンは現在、茅ヶ崎工場(神奈川県茅ヶ崎市)で手掛けており、旺盛な需要を受けフル生産が続いている。西山社長は、「経済合理性に見合うことが前提だが、設備対応を早急に考える」と述べた。

 MLCC需要は今後、「車載向けで爆発的に増える」(西山社長)可能性があるという。東チタはMLCC向け素材としてニッケル超微粉も製造しており、現在、5割増産に向け若松工場(北九州市)に新工場を建設中。12月に稼働予定で「18年3月までにフル生産」(同)を目指す。

 東チタはここ数年、ニッケル超微粉や高純度酸化チタンなど機能化学品事業を強化している。主力の金属チタン事業は売上規模が大きいものの、売上高利益率は機能化学品事業の方が高い。収益の柱を増やし経営基盤を強化する狙いだ。需要が好調なポリプロピレン製造用の触媒の生産能力も1~2年内に現在の年150~160トンから200トンに増やす方針。

 18年3月期の連結営業利益は金属チタン事業が8億円に対し機能化学品事業は46億円の見通し。全社費用24億円を差し引いて全体の営業利益は30億円を見込んでいる。

 金属チタン事業について西山社長は、原料鉱石の価格上昇や需給改善が進んでおり、来年度に主力のスポンジチタンの値上げ環境が整うか注視していく考えを示した。