坂道の魅力パチリ 川崎市「インスタ映え」写真募集

 川崎市宮前区の坂道をテーマにしたフォトコンテストを、市まちづくり局が実施している。歩くのがつらい坂を、魅力ある景観へとイメージ一新するのが狙い。スマートフォン世代の若者に投稿を勧めるため、画像共有アプリ「インスタグラム」にアップする方法を採用し「インスタ映えする写真募集」と呼び掛ける。

 多摩丘陵を切り開いた同区は生活道路のアップダウンが激しく、歩行者や自転車利用者は時に悲鳴を上げる。そんな坂道も「景観の視点で見ると面白さ、すてきな部分が見える」(同局計画部景観担当)という。

 一緒に企画を練った中高生の意見を参考に、「#宮前坂道」を付けて「インスタグラム」や「ツイッター」に投稿する方法にした。本格的なデジタルカメラはもちろん、スマホでの撮影やアプリでの加工も勧めている。従来のようにプリントした写真の応募も受け付ける。

 19日に開かれる宮前区民まつりに合わせ、地元の人々が散歩しながら撮影ポイントを紹介する無料の「宮前坂道フォトジェニックまちあるきツアー」が行われる。東急田園都市線宮前平駅近くの富士見坂周辺では「自撮り棒」や「インスタ映えする小物」の貸し出しもある。

 応募締め切りは12月10日。景観の専門家が審査する「坂道景観賞」やネットで高評価を得られた「いいね賞」のほか、「自撮り賞」「加工賞」の計4部門があり、同25日に受賞作品が発表される。

 区内には現在、春待(はるまち)坂や見晴らし坂をはじめ区民が愛称を付けた坂が18カ所あり、昔から名前の付いた坂を含めると“名所”は38カ所に上り、「地域の魅力の一つになっている」(同区企画課)という。

 問い合わせは、市まちづくり局計画部景観担当電話044(200)3025。

© 株式会社神奈川新聞社