【MLB】平野、牧田、マイコラス、マーティン…レンジャーズが“NPB組”に熱視線!?

去就が注目されるオリックス・平野佳寿【写真:編集部】

地元紙が指摘「オオタニとダルビッシュだけではない」

 例年以上に日本の投手に注目が集まっている今オフのメジャーのストーブリーグ。ドジャースからFAとなったダルビッシュ有投手は市場NO1の評価を受け、日本ハムからポスティングシステム(入札制度)でのメジャー挑戦を表明した大谷翔平投手の去就にも注目が集まっている。両投手の移籍先候補に挙がっているレンジャーズが、その他の“NPB組”にも熱視線を送っていると、地元紙「スターテレグラム」が報じている。

 13日(日本時間14日)にフロリダ州オーランドで始まったGMミーティングに参加しているジョン・ダニエルズGMは、大谷ついては「他のチームとまだ契約中の身である選手に関してはコメントを控えたい」と話し、ダルビッシュに関する質問にも「特定の選手に関してはコメントを控えたい」と明言を避けたという。

 記事では「それがダニエルの手法だ。しかし、それぞれの状況に関して言えば、ダルビッシュについては明確で、オオタニについては宙に浮いたままである」と解説。ダルビッシュの再獲得は金額がネックとなって見送る可能性があり、大谷は「保留」の状態だと指摘。大谷は新ポスティングシステムがまとまることが前提だというが、それでも「この不透明な状況によってレンジャーズのプランが足止めを食らうことはない」。獲得に向けて動くことは確実なようだ。

 一方で、日本からメジャーに渡ろうとしている投手たちも、候補として記事の中で挙げられている。

「オオタニとダルビッシュがだけがレンジャーズが狙うピッチャーではないのかもしれない。レンジャーズは、助けとなるリリーバーを求めるうえで日本に注目することができるだろう」

マイコラスはメジャー他球団との争奪戦も?

 このように指摘した上で、まずは元レンジャーズのマイルス・マイコラス(巨人)、そして海外FA権を行使してのメジャー挑戦を目指す涌井秀章投手(ロッテ)という2人の先発投手に言及。マイコラスについては、日本で奪三振数が飛躍的に伸びたことなどに触れ、「数字(日本での過去3年間に残した投手成績)を見る限りでは、レンジャーズのみが彼に興味を持っているチームとは言えないだろう」と複数球団の争奪戦になる可能性を指摘している。

 そして、補強が急務となっている救援投手では、日本ハム退団が発表されたクリス・マーティン投手、海外FA権行使を表明した平野佳寿投手、西武からポスティングシステムでメジャー挑戦する牧田和久投手も注目株だという。

 マーティンについては「剛速球を投げる」と紹介し、「2017年シーズンにセットアッパーにシフトしていたが、2016年シーズンにはクローザーを務めていた。日本での通算防御率は1.12である」と圧巻の成績を紹介。2人の日本人投手についても「マキタはクローザーではないが、彼の持つ才能やユニークな角度から投げるフォームで、過去2シーズンの防御率(1.60と2.30)を収めた」「ヒラノは奪三振アーティストの側面が強いが、マキタは過去2シーズンで78奪三振だ」と特徴に言及。そして、「レンジャーズはリリーバーの獲得を目指すうえで、(選手の)これまでの全てのキャリア成績を集めている」としている。

 過去に多くのNPB出身投手が所属し、活躍してきたレンジャーズ。ダニエルズGMは「チームに貢献できる人材を探している。柔軟に物事を見て、全てのエリアに目を向けるだろう」と話したという。再び日本からの補強に動く可能性は十分にありそうだ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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