ジョニデも驚いた!『オリエント急行殺人事件』駅&列車をセットで再現

©株式会社シネマトゥデイ

豪華キャストが話題の『オリエント急行殺人事件』で主演兼監督を務めたケネス・ブラナー

 多くのシェイクスピア作品に出演する一方で、『マイティ・ソー』『シンデレラ』などで監督としての手腕も見せてきたケネス・ブラナーが、主演兼監督を務めた新作『オリエント急行殺人事件』(12月8日 日本公開)について、11月8日(日本時間)ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

 本作はこれまで幾度と映像化されてきたアガサ・クリスティの傑作ミステリーを映画化したもの。トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、ギャングで富豪のラチェット(ジョニー・デップ)が刺殺され、目的地以外は共通点のない乗客12人が殺人事件の容疑者に。偶然にもこの列車に乗り合わせていた、世界的名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス)が、列車内という動く密室で起こった事件の解決に挑んでいく。

 本作を65mmで撮影(70mmのプリントで公開)した経緯についてケネスは、「20年以上前に『ハムレット』を撮影した時と同様、観客を別世界に連れていきたかったんだ。一時的に雪崩で列車が立ち往生する以外は動いている時が多く、そんな躍動感も(65mmの撮影で)提供したかったしね。それに12人の容疑者がいるから、フィルムだとワイドショットもシャープな映像で、まるで3Dのように観客を入り込ませる特質を持っているんだ」と語る。

 スター揃いの豪華キャストですら驚いたという、イスタンブールの駅のセットを実際に作り上げたことについては、「ある日、ジュディ(・デンチ)とジョニーがセットを訪れた際に、これからの展開について聞かれて、僕は『オリエント急行がイスタンブールの駅を離れることになる』と答えたんだ。彼らは『そうじゃなくて、実際に列車と駅をどうするの?』と聞いてきたから、僕はスタッフにスタジオのドアを開けるよう指示したんだ。そこには、1マイルほど伸びた線路上にオリエント急行があって、汽笛を鳴らしたり、エンジンも動くようにしてあった。当時のイスタンブール駅も再現していたしね。2人ともびっくりしていたよ」と現場でのエピソードを明かし、続けて「彼らみたいな(優秀な)俳優にはそのような大掛かりなセットは必要ないかもしれないけれど、列車が実際に駅を離れたり動いたりする時に見せた、彼らの子供のような表情は何ものにも代え難かったね」と笑顔を見せた。

 主演兼監督を務めたことについては、「ウィレム・デフォーが、僕に『君がポアロを演じ、映画内ではポアロが事件を指揮する。だから、君が監督であることは自然だと思う』と言っていたんだ。実際、執事エドワードを演じるデレク(・ジャコビ)とのリハーサルの時に、彼から『君の目つきはとても怖い、なぜそんな見方をするんだ』と聞かれたことがあったんだけど、その時僕は『それは、僕はポアロとしてセリフを発するだけでなく、監督として君の演技も見ているからだ』と答えたんだ。つまり、俳優と監督の仕事が、かなり近いところで交錯していたんだよ」と説明した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

あなたにおすすめ