調理内容別、4種類の塩販売

 新上五島町網上郷で地元の海水を原料に塩の製造、販売を手掛けている「やがため」が調理内容に合わせて使い分ける4種類の塩を開発した。最新のろ過装置を使い安全性にも配慮。川口秀太社長(36)は「県内外の百貨店やスーパーにも販路を広げたい」と話している。

 開発したのは、粒子が大きくすしや天ぷらの付け塩に適している「粗波(あらなみ)」、粒子が小さく調味料向きの「細波(さざなみ)」、海藻と海水を一緒に煮詰め、焼き魚や肉料理向けの「藻塩(もしお)」、細波と藻塩をブレンドしたおにぎり専用の「塩結(えんむすび)」。同社の店舗「矢堅目の駅」で販売しており、塩結は12月中旬に発売予定という。

 川口社長は祖父が始めた製塩業の3代目。新たな定番を作りたいとの思いで約1年前から4種類の塩の商品化を構想していた。10月に導入したろ過装置は海水に含まれる直径5ミクロン=1ミクロンは千分の1ミリ=までのごみを除去できる。

 川口社長の妻で商品の企画に携わった踊(よう)さん(33)は「若い人にも関心を持ってもらえるよう包装のデザインにこだわった」と言う。各商品とも40グラムで税込み540円。同社のホームページでも販売予定。問い合わせは同社(電0959・53・1007)。

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