県立医療大付属病院 小児在宅ケア推進 人材養成へ初の研修

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小児リハビリを行う作業療法士(左)=阿見町阿見

医療的ケアが必要な子どもたちに、より質の高い在宅ケアを提供できるようにするため、県立医療大付属病院(阿見町阿見)は、看護師やリハビリ職を対象にした小児在宅ケアの人材養成の取り組みに本格的に乗り出す。30日から初の研修会を開く。在宅ケアは高齢者への対応が多いことから、小児にも積極的に対応できるよう必要な知識を習得する。来年度も研修を継続して、地域の小児在宅ケアの充実につなげたい考え。

同病院は子どもから高齢者までリハビリテーションを中心とした医療を行っている。県指定小児リハ推進支援センターの指定を受け、県内で小児リハを行う医療機関との連携を推進するなどの役割を担っている。

研修は30日から5回開催する予定。「重症心身障害児の在宅医療に対する支援研修会」とし、同病院の看護師やリハビリ職、医師などが講演する形式で行う。人工呼吸器や気管切開などの医療的ケアを必要とする子どもへの看護や、コミュニケーション、リハビリの方法などを説明する。訪問看護施設や福祉施設、特別支援学校などから幅広く参加者を募る。

厚生労働省によると、医療技術の発達などにより、医療的ケアを受けながら地域で生活する子どもは今後も増え続けるとみられている。このため、在宅看護などの受け皿も増やす必要がある。

ただ、地域の訪問看護施設などは高齢者の利用者が目立ち、障害や医療的ケアが必要な子どもたちに対する経験が乏しいなどの課題もある。

同病院の岩崎信明院長は「地域の看護師やリハビリ職の方は基本的な技術は身に付けている。医療的なケアが必要な子どもや重症児に対する知識を学んでもらい、子どもに対しても技術を生かせるようにしてほしい」と話した。

同病院は研修参加者の声などを聞きながら、今後の開催方法や内容に反映させ、来年度も研修を継続する方針。(成田愛)

★小児在宅ケア
医療的ケアや重い障害のある子どもたちが、医療ケアやリハビリなどの医療・福祉サービスを受けながら在宅で暮らすための支援。訪問看護サービスなどの在宅ケアは高齢者の利用が中心となっていることなどから、看護師やリハビリ職の子どもに対する経験不足の克服などが課題。