2期区間の連続立体交差は中止決定 京急大師線、川崎大師−京急川崎間

 京浜急行大師線(京急川崎−小島新田間、延長約5キロ)のほぼ全線を地下化する連続立体交差事業で、川崎市は16日、全事業区間のうち未着工の2期区間(川崎大師−京急川崎間、2・9キロ)を中止することを明らかにした。

 同日の市議会まちづくり委員会で報告した。同事業は14カ所ある踏切をなくし、交通渋滞を解消するのが目的。1993年に都市計画決定、94年に事業認可され、踏切箇所が多い1期区間の一部(小島新田−東門前間、1・2キロ)から優先的に着工している。

 2期区間は、地下化とともに路線を多摩川沿いから市街地を通るルートに変更し、京急川崎−港町間に新駅を設ける予定だった。

 しかし、一体的な整備を予定していた川崎縦貫道路(高速部)の当該区間が事業休止となっており、着手できる状況になっていないため、昨年3月の都市計画審議会で事業休止を決定していた。

 市が事業再評価を行った結果、事業実現の見通しが低く、費用対効果も低いことから中止を決定。除去する計画だった本町踏切など4カ所の対策については、鉄道を国道409号の上空か地下を通す単独立体交差化など代替案を検討していく。

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