長崎県産養殖トラフグPR

 生産量は日本一だが、県外での認知度が低い本県産養殖トラフグをPRし、交流人口増加につなげようと、長崎市の東長崎商工会(本所・矢上町)は16日、福岡のメディア関係者や旅行会社の担当者らを招き、初めてモニターツアーをした。

 同商工会は本年度、今後5カ年の指針となる「経営発達支援計画」を策定。初年度は管内の戸石地区で養殖が盛んなトラフグを使った新商品開発や、観光客を呼び込むための魅力発信に取り組んでいる。

 ツアーは幅広い意見を聞き、活動に生かそうと企画した。15人が参加し、同市戸石町の「お食事処 和泉」でトラフグの刺し身や唐揚げ、フグ鍋などを味わうフルコースを満喫。水産会社などが開発中の新商品も試食し、改善点を指摘した。

 県産の養殖トラフグについて参加者の事前の認知度は低かったが、試食後にはおいしさや、フグの本場・下関と比べた価格の安さを評価。旅行会社の担当者は「福岡では長崎産トラフグの認知度そのものがまだ低く、産地としての戸石はさらに知られていない。根気強く発信を続け、ブランドを育てていくしかない」と話した。

 農林水産省の統計では、2015年の本県の養殖トラフグ生産量は2067トンで全国シェアの半数以上を占める。県内では松浦市が596トンでトップ。長崎市が518トン、佐世保市が487トンと続いている。

© 株式会社長崎新聞社