自殺、一人悩まないで 座間事件受け未遂者が語る 12月に催し

 自殺願望や生きづらさを抱える人たちに向けたイベント「『死にたい』あなたへ〜座間市での事件に向けて、三人の自殺未遂体験者からのメッセージ〜」が12月2日、東京都新宿区のライブハウス「新宿ロフトプラスワン」で開催される。

 自殺未遂や自傷行為の経験者3人が、詩の絶叫朗読パフォーマンスやトークを繰り広げる。ゲストに精神科医の香山リカさん、作家の雨宮処凛さん、編集者のターザン山本さんを迎え、専門家の視点を交えながら話し合うコーナーもある。

 主催者の月乃光司さん(52)は「死にぞこないの自分たちも気持ちが分かるから、『生きていればいいことがある』などと説教することは絶対にありません」と話す。20代のころに自宅に引きこもり、アルコール使用障害を患った月乃さんは自殺未遂を繰り返し、精神科病院に3回入院。「苦しみながらも、ぎりぎりの中で生きている自分たちの姿を見せることで、今『死にたい』と思っている人に、生きる未来像を示したい」と、イベントの意義を語る。

 月乃さんは15年前から同様のイベントを催しているが、単身の参加者がほとんどといい「1人でも大丈夫だから安心して来て」と来場を呼び掛けている。

 午後1時半開演。前売り1500円、当日2千円。前売り券は「新宿ロフトプラスワン」のウェブサイトから申し込む。問い合わせは実行委員会電話080(6618)8806。

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