日本製鋼所、室蘭製作所で「鞴祭り」 100回目、鍛冶道具に感謝

 日本製鋼所室蘭製作所(所長・岩本隆志執行役員鉄鋼事業部長)はこのほど、構内の瑞泉鍛刀所で第100回鞴(ふいご)祭りを開き鞴などの鍛冶道具に1年の感謝を捧げた。

 この祭りは、1918年の鍛刀所開設以来開催しているもので、今回が100回目の節目。当日は岩本所長ら同所幹部や労働組合関係者、4代目刀匠の堀井胤匡氏と佐々木胤成氏など約30人が出席し、日本刀づくりに使う送風装置の鞴をはじめとした鍛冶道具に感謝を捧げ、技能向上を誓った。

 神事に続いて堀井氏が祭壇に向かって報告文を奏上した。その中で堀井氏は「この1年間で409組3512人が見学に訪れた。また、この1年で太刀3口と刀1口、脇差1口、短刀4口を作刀。これからも日本刀製作の技能や技術の向上に努めたい」と述べた。

 また、岩本所長は「来年、瑞泉鍛刀所は設立100周年を迎える。今後も当所の鋼づくりの精神を象徴する場として守り続けたい」と決意を語った。

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