【MLB】ダルの奪三振は“控えめ”、田中は復調…米データサイトの来季成績予測は

ドジャース・ダルビッシュ有(左)とヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

ダルビッシュは奪三振数13位とやや“控えめ”の数字!?

 ストーブリーグに突入しているメジャーリーグでは、各球団が来季へ向けて補強策を練っている。フリーエージェント(FA)市場では、ダルビッシュ有投手(ドジャースからFA)が多くの米メディアからNO1評価を受け、日本ハムからポスティングシステム(入札制度)でのメジャー挑戦を表明した大谷翔平投手については、空前の大争奪戦に発展すると予想されている。

 そんな中、野球専門の米データサイト「ファングラフス」が2018年シーズンに向けた各選手の成績予測の掲載を始めており、ダルビッシュ、そしてヤンキースの田中将大投手は2桁勝利を挙げるとの分析結果が出ている。

 今季、シーズン途中にレンジャーズからドジャースに移籍したダルビッシュは、2チームで計31試合に登板して10勝12敗、防御率3.86、186回2/3で209奪三振という成績だった。

 ファングラフスは、複数のデータから割り出した各選手の成績予測を掲載。そのうちの1つである「Depth Charts」では、ダルビッシュは29試合登板で179イニングを投げ、12勝9敗、防御率3.81と算出されている。トレードマークの奪三振数は、メジャー全体で13位の「204」とやや“控えめ”。キャリア通算800イニング以上を投げた先発投手の中でメジャー歴代最高となる奪三振率11.04を誇る右腕だが、今季は「10.10」とスタイルに若干の変化が見られた。来季の奪三振率予測も「10.22」となっている。

 同サイトが掲載したもう1つの予測システム「Steamer」でも、ダルビッシュは29試合登板で12勝9敗、防御率3.81、179イニングで204奪三振とまったく同じ数字が出ている。来季はどのユニホームを着て、どんな成績を残すのか、注目が集まるところだ。

前田は先発で2桁勝利に届かないとの予測

 一方、契約を破棄してFAとなれる「オプトアウト」の権利を行使せず、ヤンキース残留を決断した田中将大投手は「Depth Charts」では32試合登板で13勝10敗、防御率3.96、196イニングを投げて188奪三振と算出された。今季は13勝12敗、防御率4.74とやや苦しんだが、復調するとのデータだ。196イニングを投げれば、2016年の199イニングに続くキャリア2番目の数字となる。初の200イニングに届くかも注目が集まる。こちらも「Steamer」でも登板数、勝敗、防御率は同じだが、193イニングで189奪三振と2項目に若干の差がでている。

 ポストシーズンで中継ぎとして圧巻の活躍を見せたドジャースの前田健太投手は、来季レギュラーシーズンで本来の先発でのフル稼働に期待がかかる。今季は29試合登板(25先発)で13勝6敗、防御率4.22、134回1/3で140奪三振と全体的に1年目よりも数字を落とした。

 来季成績予測は「Depth Charts」では24試合登板(24先発)で9勝7敗、防御率3.99、135イニングで132奪三振と、今季よりもさらに数字が落ちるとのデータ。こちらも「Steamer」でも同じ数字が並んでいる。

 また、マリナーズからFAとなった岩隈久志投手は「Depth Charts」で13試合登板で4勝5敗、防御率4.84という厳しい数字。右肩の手術を受けた右腕については、マリナーズと再契約を結ぶ可能性も報じられているが、復帰時期によって成績は大きく変わることになりそう。予測を覆す復活劇を見せてほしいところだ。

「ZiPS」などその他の予測システムの数字はまだ掲載されていないが、日本人先発投手陣の成績予測は、例年に比べてやや低調となっている。あらためて力を見せつけることができるか。また、大谷の移籍が実現した場合、どのような成績を残すのか。少し気が早いが、活躍に期待がかかる。

(Full-Count編集部)

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