暴走トラック想定しテロ対策訓練 横浜

 ラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会や20年東京五輪・パラリンピックの開催に備え、中消防署と伊勢佐木署などは20日、横浜文化体育館前広場(横浜市中区不老町2丁目)で合同テロ対策訓練を実施し、連携を確認した。

 6機関から約80人が参加した訓練は、暴走トラックがイベントの開場待ちをしている人の列に突っ込み、けが人が多数出たという想定。実行犯を演じた伊勢佐木署員2人が降車後、刃物や角材を持って暴れたが同署員が取り押さえた。

 中消防署の特別救助隊員や、市立みなと赤十字病院の横浜救急医療チームのメンバーは、負傷者の救出や重軽傷者の手当ての優先順位を決める「トリアージ」に注力。「今救出します」「あと少し頑張って」などと声を掛けながら、負傷者の救出などにあたった。

 伊勢佐木署の署長は「引き続き、情報共有や救急活動の連携を深めてほしい」と呼び掛け、中消防署の署長は「課題を共有し、今後の活動に生かしてほしい」と語った。

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