【MLB】ベンチに戻るついでに併殺完成!? 10年前に生まれた“珍”プレーに再脚光

ロッキーズ在籍時のジェイ・ペイトン【写真:Getty Images】

レフトフライを捕球→そのまま二塁へ疾走

 メジャーでは毎年数々の記憶に残る好プレーが誕生するが、それに負けず劣らず生まれるのが珍プレーだ。MLB公式サイトの人気動画コーナー「Cut4」では、ファンを驚かせたり、時にはクスッと笑わせたりするプレーを紹介しているが、22日(日本時間23日)にはこの日44歳の誕生日を迎えた往年の外野手ジェイ・ペイトンをフィーチャー。メッツ時代の2000年には新人王争い3位となった外野手が披露した、世にも珍しいダブルプレーに再び脚光が当てられた。

 今から10年前、2007年のこと。当時オリオールズで左翼レギュラーだったペイトンは、9月4日敵地ブルージェイズ戦に「8番・左翼」で先発した。稀なプレーが生まれたのは、オリオールズが4-0とリードして迎えた5回裏のこと。1死一、二塁の場面で打席に立ったリオスが左翼へ鋭く浅い飛球を飛ばしたが、ペイトンは難なくランニングキャッチ。さらに、二塁走者だったウェルズが三塁へスタートを切っていたのを見ると、二塁ベースカバーに入ったロバーツに送球せず、そのまま快足を飛ばして二塁ベースを踏み、“1人ダブルプレー”を完成させた。

 非常にレアな併殺にも関わらず、ベンチへ戻る“ついで”とばかりに、淡々と二塁ベースを駆け抜けるペイトン。「非常に簡単に見える」プレーだが、なかなかできるものではない。

 メッツ、ロッキーズ、パドレス、レッドソックス、アスレチックス、オリオールズと渡り歩いた外野手は、12年のメジャー生活で打率.279、119本塁打、522打点、47盗塁を記録。通算守備率.987のほか、通算捕殺61と守備でも活躍した。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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