紀子さまら爆心地で供花

 秋篠宮妃紀子さまは23日、オランダ王室のローレンティン妃と共に長崎市を訪れ、松山町の爆心地公園で供花、原爆犠牲者を追悼された。

 2人は24日に同市内である国史跡「出島和蘭商館跡」と対岸を結ぶ「出島表門橋」の完成記念式典へ出席するため来県。爆心地公園では原爆落下中心地碑の前に花束を供え、被爆者らと対面された。

 紀子さまから「お体はどうですか」と声を掛けられた被爆者で県平和運動センター被爆連の川野浩一議長は「過去の歴史に向き合い、被爆者のことを気遣ってくれることがうれしい」と話した。

 供花後、2人は長崎原爆資料館を見学し、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の公演を鑑賞された。

 また、ローレンティン妃は、曙町の稲佐悟真寺国際墓地や、戦時中にオランダ兵を含む連合軍捕虜を収容した香焼町の福岡俘虜(ふりょ)収容所第2分所跡地を訪問。収容所跡地で出迎えた地元の中学生4人に対し、「戦争当時のことを忘れないことが大切。若い世代が平和へのメッセージを発信することを願う」と述べた。

 紀子さまとローレンティン妃は24日午前、佐賀県有田町を訪ね、県立九州陶磁文化館などを視察。午後は、秋篠宮さまとともに出島表門橋の完成記念式典に出席される。

© 株式会社長崎新聞社