非鉄40社4~9月期業績ランキング、7割超が経常増益 ROSトップは2年連続で東京特殊電線

 鉄鋼新聞社調べによる主要非鉄企業40社(流通企業などは除く)の17年4~9月期(一部企業は1~6月、3~8月)業績ランキングがまとまった。非鉄金属価格の回復や円安影響、自動車・電子材料関連需要の増加などから約9割の非鉄企業が増収、7割超が経常増益(黒字転換含む)となった。ランキングを見ると、売上高経常利益率(ROS)で東京特殊電線が2年連続の首位。トップ10には中堅電線4社、製錬4社が入った。

 40社の売上高合計は約7兆1700億円で、前年同期に比べ約6400億円(約9・8%)増加した。非鉄金属価格の上昇や円安による販価の上昇、販売数量の増加が各社の増収に寄与した。

 経常利益は40社合計で約4060億円と同比約1574億円(63・3%)増加した。経常増益となった企業は29社で、黒字企業全体の8割弱を占めた。黒字企業38社のROS平均は約6・03%と前年同期の4・59%から1・44ポイント改善した。

 業種別で見ると、非鉄製錬大手は全8社が増収増益。非鉄金属価格の上昇や円安影響、電子材料など下流事業の増益も寄与した。8社合計の経常利益は約1650億円となり、前年同期比約969億円(2・4倍)の増加。

 電線大手も全4社が増収増益だった。情報通信・電子関連事業が好調に推移した。4社合計の経常利益は、約1169億円で同比約332億円(39・7%)増加した。

 アルミ圧延大手も4社が増収増益。原油価格の上昇に伴うエネルギーコストの増加などがあったが、販売数量の増加やアルミ地金価格の上昇に伴う在庫評価益なども増益に寄与した。

 ランキングトップは、売上高、経常利益が住友電工、ROSが東京特殊電線で変わらず。ROSランキングでは東京特殊電線、タツタ電線の中堅電線2社に続き、日本精鉱がトップ3に入った。ROSが10%超となったのは7社で、前年同期比で5社増加。5%超は22社で、同8社増加した。

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