「出島表門橋」渡り初め

 国指定史跡「出島和蘭商館跡」(長崎市出島町)と対岸を結ぶ「出島表門橋」の一般供用が25日、始まり、待ちかねた市民や観光客らが渡り初めをして祝った。出島では江戸時代の衣装で当時を再現。対岸の出島表門橋公園(同市江戸町)周辺ではスタンプラリーなどの記念イベントが開かれた。

 午前8時、同公園であった渡り初め式では、田上富久市長や在日オランダ大使館のケース・ルールス首席公使夫妻らがテープカット。1時間前から並び家族4人で「一番乗り」した同市城山台1丁目の会社員、野口剛さん(36)は「教科書に載る当時の橋と同じ場所を渡ることができ、いい記念になった」と興奮気味

に話した。

 門をくぐると、和装、洋装姿の人々が通りを闊歩(かっぽ)し、建物内では出島から全国に

広がったビリヤードを楽しむ姿が見られた。インター

ネット上で各地の画像を見ることができる米グーグル「ストリートビュー」の撮影イベントで、約120人が参加。江戸時代にタイムスリップした雰囲気が、来場者を喜ばせた。12月末ごろ、公開される予定。

 表門橋一帯では軽食などの出店や、スタンプラリーなどもあり、家族連れでにぎわった。

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