中村知事、3選出馬を表明

 中村法道知事(66)=2期目=は27日、定例県議会初日の本会議で、任期満了に伴う知事選(来年1月18日告示、2月4日投開票)に3選を目指して立候補すると表明した。今回の知事選への出馬表明は中村知事が初めて。このほか共産党が新人を擁立する方針。

 中村氏は議案説明後に発言。県政の現状について、雇用創出やUIJターン推進策に「明るい兆しも見えつつある」としたが、「人口減少に歯止めをかけるまでに至らず、課題も数多い」と分析。「熟慮を重ねた結果、種をまき、花が咲き始めたものを県民に果実としてお返しするために、また芽が出なかったものや開花に至らないものは反省しつつ改善策を施し、再チャレンジしたい」と述べた。

 本会議後の会見では、推進してきた県民所得向上策に「大企業の業績が厳しく、総体として大幅な減」と課題を残す点を説明。造船業の低迷を念頭に「次なる産業の育成」を重視し、多様な機器をインターネットにつなぐ「モノのインターネット(IoT)」関連産業の誘致に意欲をみせた。周産期医療を充実させる意向も示し、「これからの最大の課題はいかに健康寿命を伸ばしていくか」と提起した。

 知事選には無所属で挑む構え。政党に推薦を求めるかどうかは「いま少し検討する」と述べるにとどめた。

 中村氏は南島原市出身。副知事を経て2010年に自民、公明両党の支援を受け初当選し、14年に再選された。10月以降、県農政連盟など各種団体から3選出馬要請が相次いでいた。

 今回の知事選を巡っては共産が対立候補の人選を進めるほかに目立った動きはない。

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