不二ライトメタル、設備燃料をLNGに転換 熊本でコスト、CO2削減

 不二サッシ子会社でアルミ形材を製造・販売する不二ライトメタル(本社・熊本県長洲町、社長・山田晋氏)は2017年度内をめどに同町の西日本事業部で燃料転換を実施する。

 現在はLPGを用いている設備の燃料をLNGに変更する。年間で2千万~3千万円分のコストダウン効果が期待できるほか、CO2の排出量削減にも貢献する。投資金額は約1億5千万円となっている。

 アルミ形材の製造工程では押出時のビレットの予熱や、熱処理で強度を高めるエイジン炉など熱源が多く、燃料転換による経費削減余地が大きい。転換に当たって設備に付帯するバーナーの改造や、一部配管の引き替えなどを行っている。

 さまざまな経費が増加する中で、自助努力による投資でコスト削減を推進。経費増分の一部を吸収する。CO2については西日本事業部の排出分の約16%を削減できる。

不二ライトメタル・千葉/自動倉庫更新、作業効率向上

 不二ライトメタルは千葉県市原市の東日本事業部で自動倉庫を更新している。数年間をかけて5機を段階的に更新しており、2017年度中に完了させる計画。

 新型の自動倉庫を導入することで作業効率が高まり、現場の負荷を低減できる。倉庫はビル用建材に関するもので、更新の前後で在庫能力は変わらない。投資金額は約2億3千万円となっている。

 東日本事業部では現行の国内市場に合わせた数量を低コスト・省エネ・高品位に製造するために再構築が行われており、自動倉庫の更新はその一環としての取り組みとなる。再構築では溶解鋳造炉や押出機などの大型設備も更新されている。

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