マサバ18年も豊漁か 水産研究教育機構、資源評価で見通し

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マサバ太平洋系群の資源量

 国立研究開発法人・水産研究教育機構(横浜市)は1日、三陸や北海道東沖に来遊する「マサバ太平洋系群」の資源評価に関する会合を同市内で開き、国の資源管理の基となる報告書をまとめた。2013年生まれに続き、16年でも資源の加入量(一定の大きさまで生き残った稚魚)が非常に多い「大卓越年級」が発生し、18年の資源量は高水準を維持する見通しだ。

 マサバの寿命は7~8年で、13年に加入量が40年ぶりの100億匹となったのをきっかけに資源量は一気に増大。13年以降は200万トンを超え、1970年代以来の高水準が続いている。

 13年に大卓越年級が発生したのは、11年の東日本大震災による漁獲の一時中断で親魚が多く残ったところに、産卵や稚魚の成育に適した海洋環境が重なったのが要因と考えられている。

 13年生まれが親魚となった16年の加入量は昨年の予測では44億匹だったが、漁獲実績などを踏まえた同日の報告では算定方法の変更もあり、一気に112億匹に引き上げられた。

 資源量が多い半面、1匹当たりのサイズが小型化しており、青森県八戸港などの産地では締めさばや鮮魚向けの不足が問題となっている。報告書では要因について▽資源増加に伴って餌が十分に行き渡らない「密度効果」の発生▽低い水温と接触した影響▽餌の変化▽資源量が急増したマイワシとの餌を巡る競合―などの可能性を挙げている。

 会合には研究者や行政関係者、漁業関係者ら約100人が出席。漁業関係者からは公海上での中国漁船の漁獲増加に懸念が示された。

 一方、「ゴマサバ太平洋系群」の資源量については09年の71万9千トンをピークに減少傾向で、16年は23万4千トンとなったことが報告された。資源の増大期には本来の生息域から北の三陸沖まで回遊したが、減少した最近数年は八戸港など三陸での漁獲量が急減しているという。

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