『Fox Sports』は1日、エディターのガブリエル・タン氏によるコラムを掲載した。
今季AFCチャンピオンズリーグを優勝した浦和レッズ。柏木陽介が大会MVPを獲得した。
しかしその後に発表された大会ベストイレブンには浦和レッズの選手は一人もおらず、誰もAFC最優秀選手候補にノミネートすらされなかった。
タン氏はこれらの選択について、「少なくとも槙野智章が評価されるべきだった」と書いた。
ガブリエル・タン 「水曜日にシリアのストライカー、オーマル・ハリビンが2017年度のAFC最優秀選手に選出された。
彼は過去12ヶ月間、アル・ヒラルとシリア代表でのプレーで活躍を見せ、オーマル・アブドゥルラフマンとウー・レイを差し置いてタイトルを手に入れた。
しかし、問題は一つ。3人共が、攻撃の選手だったことだ。
攻撃の選手がディフェンダーよりも多くの賞賛を得ることは、秘密の話ではない。
新聞で見出しを作る。ファンの関心を集める。ジャージを売る。クリスティアーノ・ロナウドのような人間が、カゼミロやケイロル・ナバスよりも注目される。
しかし、そうである必要はないのだ」
【次ページ】「守備の選手が最優秀選手に選ばれるとすれば、今年だった」
ガブリエル・タン 「2006年にはファビオ・カンナヴァーロが2006年W杯を制覇し、不屈の守備とリーダーシップを見せた彼がバロンドールを受賞した。
チェルシーのエンゴロ・カンテは2016-17シーズンの最優秀選手を獲得した。彼はわずか2ゴールだけだ。
守備の選手が最優秀選手に選ばれるべき年があったとすれば、2017年だった。
候補者に槙野智章の名前が登場すれば、ワールドカップ予選を勝ち抜き、AFCチャンピオンズリーグを制したことから、不満は出なかっただろう。
彼はACLで1290分出場した唯一の浦和の選手であり、チャンピオンだ。しかも3ゴールを決め、多面的に能力を発揮した。
代表ではそれほど主力ではないが、ハリルホジッチ監督の信頼を得ている選手の一人であり、ブラジル戦でもゴールを決めた。
もちろん、槙野智章がAFC最優秀選手を得て当然だという話ではない。彼が候補になっていてもハリビンに負けたかもしれないし、それも公正な結果であろう。ただ、少なくとも彼が認識されるべきではあった。
あるいは、AFCは各ポジションにおいての賞を作り、GKやDFが何らかの形で価値を得られるようにするという手もある。
浦和のエースであるラファエル・シルバやMVPの柏木陽介と同じほど新聞の見出しは飾らないかもしれないが、槙野智章は同様に重要な存在だった。
そして、何らかの賞がチームとしての結果の産物であるとすれば、槙野智章はすでにオーマル・ハリビンを超えているのだ。
AFCチャンピオンズリーグ優勝と、ワールドカップ出場という賞でね」