新幹線の経済波及効果試算へ 長崎県 全線フル規格、ミニ新幹線…、年内に結果まとめる

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 定例長崎県議会は9月28日、総務、農水経済、環境生活の3常任委員会を続行。総務委で県は九州新幹線長崎ルートの整備方法について、21市町や長崎商工会議所などとつくる長崎新幹線・鉄道利用促進協議会(会長・中村法道知事)が全線フル規格や、在来線の線路幅を広げ新幹線路線と直通運転する「ミニ新幹線」などの経済波及効果の試算を専門業者に発注したと明らかにした。年内にまとめる。

 県議会総務委員会で小林克敏委員(自民・県民会議)の質問に、廣畑健次企画振興部次長が説明した。県は全線フルの経済波及効果が最も大きいとみており、試算結果を基に、財政負担増から全線フルに反対する佐賀県に理解を求めたい考え。

 県によると、同協議会の予算から試算費540万円を捻出した。▽全線フル▽ミニ新幹線▽フリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)▽リレー方式-の四つの整備方法が試算対象。国土交通省の旅客に関する移動調査などを参考に、開業後の人の入り込みや消費活動を推測し、経済波及効果をはじき出す。県も算出作業に一部加わる。

 同ルートを巡っては導入予定だったFGTの開発が難航。与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの検討委員会は同省に▽FGT▽全線フル▽ミニ新幹線-の整備費用や収支採算性などの比較検討を求めていて、同省は本年度末までに検討結果をまとめる。

 総務委では「待つだけで良いのか」との声が出た。小林委員は「沿線市長らとまちづくりをどうすべきか協議する場をつくるべきだ」と注文。前田哲也委員(自民)は「(与党検討委や同省、JR九州、佐賀県など)6者間の検討会を開くべきだ」と求めた。