近藤鋼材、鉄骨事業でBIM本格展開

来年、静岡に一貫モデル工場

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3次元CAD、自動化設備を活用

 各種鋼材の販売・加工から製罐・アセンブリまでの一貫体制を構築する近藤鋼材(本社・静岡県沼津市、社長・近藤千秋氏)は、グループ建材事業強化の一環で「BIM事業」に本格参入する。

 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)は、コンピュータ上に作成した3次元の形状情報や材料(部材)の仕様・性能などの建物情報モデルを構築すること。

 H形鋼およびコラムの在庫・加工センターである富士工場(静岡県富士市中里)の2棟ある建屋のうち、片方の建屋に既存機能を集約。空いた建屋に建築鉄骨向けの部材加工から最終製品である鉄骨柱や梁を製作する最新鋭の自動化設備を年明けから順次、設置する。ここを「近未来型鉄骨加工工場」とし、2018年内に事業をスタートさせる計画だ。

 近藤鋼材グループでは、最新鋭の自動化設備と2次元および3次元のCAD/CAMシステムを活用し、鉄骨用部材の発注管理や鉄骨製作に関わるあらゆる要素をコンピュータ上でシミュレート。

 特に3次元CADについては米トリンブル社製「テクラストラクチャーズ」をグループ全体で40システム以上保有し、建築鉄骨に関する高いレベルの施工管理や現場施工をシミュレーションすることで加工設備(ハード)と連動したスムーズな一貫製作体制を構築できるのが特長だ。

 鉄骨部材となる厚板の切板製品についても自動化・省人化加工を促進するため、グループの沼津シャーリング(静岡県伊豆の国市)に昨年夏に設置した15段ストッカー付ファイバーレーザ加工システム(発振器は出力6KW)の操業が軌道に乗ったほか、明年春にも新たに最新鋭CO2レーザ加工システム(3×6メートル材の6段パレットチェンジャー式)を導入することが決まっている。

 近藤鋼材グループでは、建築分野の最終製品である鉄骨の製作を、各種素材の取り扱いから中間加工をすべてグループ内で一気通貫し、しかもそのプロセスを「BIM化」することで客先に対する品質管理面や納期対応面でサービス強化を図りつつ、自社の付加価値向上と競合他社との差異化にもつなげていく。

ミャンマーでも鉄骨図面作成、FS着手

 近藤鋼材では「BIM事業」への本格参入の一環でCAD/CAMシステムを活用して建築鉄骨の図面作成を手掛ける専門会社を、近くミャンマーでも立ち上げる計画だ。

 すでにマレーシアでは岡谷鋼機や現地の鋼材問屋AYSベンチャーズと鉄骨図面モデル作成の合弁会社「AOKエンジニアリングサービス」(クアラルンプール市)を設立。中国でも成果を上げている。

 次の展開としてミャンマーでの創設を計画しており、時期や形態など具体的なFS(事業化可否調査)を進めていくところだ。

 鉄骨図面モデル作成で実績と定評のある米トリンブル社製3次元CAD「テクラストラクチャーズ」を採用。鉄骨図面はもちろん、現場での施工や建方にも応用し、設計事務所やゼネコン向けBIMモデル作成サポートにも力を注いでいく。

 鉄骨図面は、かつては手作業による原寸作成が主流だったが、最近のトレーサビリティ重視の風潮からCADによるデータ化が増えてきつつある。

 3次元CADを活用することで詳細設計や製作スケジュール、組立作業など正確かつ効率的に一元管理できるメリットがある。

近藤鋼材のBIM参入、「ものづくり新サービス展」でPR

 近藤鋼材は、12月6~8日まで東京ビッグサイト(江東区有明)で開催される「ものづくり補助金事業成果発表・ビジネスマッチング会~中小企業新ものづくり・新サービス展」に出展する。

 グループ会社の沼津シャーリングが導入した最新鋭6KWファイバーレーザが「ものづくり補助金」を受給したことによる。

 展示ブースでは、ファイバーレーザ導入効果を紹介するほか、近藤鋼材グループが推進する「BIM事業」(ビルディング・インフォメーション・モデリング=コンピュータ上に作成した3次元の建物情報モデル構築)の取り組みをPRする。

 グループでは2次元CADや3次元CADを有し、各種建築用鋼材を加工する豊富な設備(ハード)とCADシステム(ソフト)の組み合わせでBIM事業を具現化する「近未来型鉄骨加工工場」の立ち上げを明年に控えている。その具体的な構想についてもパネルなどを用いて説明する。

 展示に関する問い合わせは電話055―925―1910または1920まで。