使用済み情報機器からの「資源再利用」、16年度11ポイント下落の81%

 情報機器リユース・リサイクル協会(RITEA)は先月30日、16年度の使用済み情報機器からの「資源再利用量」が、前年度比26%減の7150トンとなったと発表した。使用済み情報機器台数の減少や情報機器全体の装置軽量化の動きなどを受け、資源再利用率(リサイクル率)は前年度比11ポイント下落の80・9%だった。

 使用済み情報機器(パソコン、ディスプレー装置、モバイル端末機など16品目)の国内回収実績は前年度比45%減の139万1千台となった。このうち7150トン(前年度比27%減)が国内で回収・再資源化された。

 そのうち金属資源として回収されたのは6774トン。資源を材料別で見ると、「資源再利用量」のうちベースメタル(鉄・銅・アルミ)が31・3%減の4647トン。そのうち高価な銅は62・%減の163トン回収された。貴金属についても回収技術の向上もあり、金が320キログラム(27%減)、銀が1・59トン(39%減)となりともに減少。一方でレアメタルはクロム、コバルト、ニッケル、パラジウムの4品種合計で4割増の4・81トンを回収した。

 ノートパソコンや液晶ディスプレー、モバイル機器など合計21種のリユース情報端末販売総数は、前年度比15%減の370万6千台だった。また同協会輸出取扱事業者による輸出実績(アジア・アフリカ・欧米など7地域15カ国向け)は前年度比40%増の66万2千台と、過去最高を記録した。

© 株式会社鉄鋼新聞社