<レスリング>アルトゥール・タイマゾフ(ウズベキスタン)の異議申し立ては却下…2008年金メダル剥奪が正式決定

幻となった2008年北京大会でのタイマゾフの金メダル

 世界の主要メディアが報じたところによると、国際スポーツ裁判所(CAS)は12月4日、ドーピング違反として金メダルの剥奪処分を受けた2008年北京オリンピックの当初の金メダリスト、男子フリースタイル120kg級のアルトゥール・タイマゾフ(ウズベキスタン)の異議申し立てを却下したことを明らかにした。

 同選手は国際オリンピック委員会(IOC)の最新技術による再検査の結果、筋肉増強剤の一種が検出された。IOCの聴聞に対し、「汚染されたサプリメントによるものである」と主張したが、それを証明するものは提出されず、「すでにオリンピックのチャンピオンになった選手が、(別の)オリンピックで優勝するため不正をすることはない」という主張も却下され、今年4月5日、北京大会の金メダルはく奪の裁定が下された。その後、CASに訴えていた。

 これによって同選手の失格が正式決定。同選手はオリンピック3連覇達成選手だったが、2004年アテネ大会と2012年ロンドン大会の2度優勝となった。リオデジャネイロ・オリンピックの男子グレコローマン130kg級で男子4人目の3連覇達成選手だったミハイン・ロペス(キューバ)は、3人目の達成選手となる。

 北京大会の同級は、すでに2位だったバクチアール・アーメドフ(ロシア)が1位に繰り上がっている。

© 公益財団法人日本レスリング協会