放置艇ゼロへ新条例 係留管理を適正化 知事が方針

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河川へのプレジャーボートの係留禁止を呼び掛ける看板。大分県は新たに条例を制定するなど、「放置艇ゼロ」に向けた対策強化に乗り出す

 港湾や漁港、河川の公共水域で問題となっているプレジャーボートなどの放置艇について、広瀬勝貞大分県知事は5日、対策強化に向けて新たに条例を制定し、係留管理の適正化を目指す方針を示した。放置艇は県内沿岸で4千隻超に上り、早急な対策が課題。県は年内にも条例制定に向けた作業に入り、並行して港湾区域に係留場所を整備する。

 放置艇を巡っては、船舶の航行や周辺環境への悪影響が懸念されている。東日本大震災の被災地では津波で陸上まで押し流され、建物などに被害が出た。国土交通省は2022年度までの「放置艇ゼロ」を目標に対策を進めている。

 国交省などが14年度に実施したプレジャーボートの実態調査によると、県内の放置艇は計4647隻。広島、岡山、愛媛各県に次いで全国で4番目に多い。

 県は放置艇の適正管理に向け、関係団体を通じた周知や所有者への説明を進める他、港湾内で船舶の航行に支障がない区域に、新たに係留可能な場所を確保する。その上で、協力を得られない所有者には行政指導を強化する方針。

 今後は国・市町村や学識経験者、船舶関連団体などの意見を踏まえ、早期の条例化を目指す。

 同様の条例は全国9都県が既に制定している。大分県は他県の条例を参考に検討し、「放置艇対策に集中的に取り組む姿勢を打ち出す」(土木建築企画課)としている。

 広瀬知事は同日の県議会本会議で「係留場所を確保するハードと、意識啓発、取り締まり強化といったソフトの両面からの取り組みが必要。所有者や関係事業者などの理解と水域管理者の連携が大事だ」と強調した。

 関係条例の制定に向けては「県の考えを明確にし、理解を得る意味で意義は大きい。関係者の意見を伺いながら早期の条例化を進め、放置艇ゼロを目指して国、市町村とも連携して取り組んでいく」と述べた。

 衛藤博昭氏(自民党)の一般質問に対する答弁。

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