化血研譲渡 熊本県、新会社へ出資示唆 知事「雇用、取引に役割」

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 血液製剤の不正製造問題に伴う化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)の事業譲渡に関し、蒲島郁夫知事は5日の県議会一般質問で「県による出資が必要と判断すれば躊躇[ちゅうちょ]なく取り組む」と述べ、事業の受け皿となる新会社への県の資本参加を示唆した。

 化血研の事業譲渡先としては、県外の大手企業と複数の県内企業が共同出資する新会社案が有力候補に挙がっており、県も出資を検討している。出資比率は県外企業49%、県内企業による地元連合49%、県2%が有力視されている。化血研は12日に評議員会を開き、事業譲渡案を諮る。

 蒲島知事は、自民党の藤川隆夫氏(熊本市1区)の質問に「化血研は1900人の雇用や取引を通じて県経済に大きな役割を果たしている。化血研の事業が熊本に残ることは県発展に極めて有用」と強調。雇用や研究人材の確保、熊本での本社機能の維持を実現させたいとした。

 藤川氏は県による2%の出資を「妥当」と評価。「県が関与することで、不採算事業の切り捨てや従業員のリストラの懸念が払拭[ふっしょく]できる。前向きに進めてほしい」と要請した。

 化血研は2015年に発覚した血液製剤の不正製造問題を受け、国から事業譲渡を求められている。今年5月に就任した木下統晴理事長は11月、国内製薬会社などから寄せられた複数の提案の中から、県外企業と複数の県内企業が共同出資する新会社を譲渡先の最有力候補とする考えを従業員に説明していた。(並松昭光)

(2017年12月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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