EVバス、実証試験へ 熊本大などが共同開発のテスト車完成

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来年2月に実証試験を開始するEVバスの仕組みを解説する熊本大の松田俊郎准教授=5日、熊本市

 路線バスの電気自動車(EV)化を促進しようと、熊本県と熊本大、県内の車体メーカーなどが共同で開発を進めているEVバスの試験車が完成。5日、開発に携わった同大大学院先端科学研究部の松田俊郎准教授が県庁で会見し、来年2月から県内のバス路線で実証試験を始めると発表した。実用化が決まれば、全国の車体メーカーでつくる日本自動車車体工業会(東京)を通じて普及を目指す。

 開発に携わっているのはほかに、イズミ車体製作所(大津町)、九州産交バス(熊本市)など県内外の4社。

 試験車は、バッテリー(リチウムイオン電池)3パック(1パックの電力容量30キロワット時)を搭載。製造コストを抑えるため、日産自動車の協力の下、同社の電気自動車「リーフ」のバッテリーやモーターを活用し、大幅なコスト削減を実現した。

 EVバスは、排ガスが出ず、二酸化炭素(CO2)の排出も少ないなど優れた環境性能が特長。このため、開発費の約4億円は全額、環境省のCO2排出削減対策関連の事業費を充てた。

 実証試験では、同社が運行する西部車庫-免許センターなど平日の6路線1日約120キロを走行。1回の充電での航続距離は約50キロ。来年2月5日から1年間、3万キロ超の走行を計画している。

 松田准教授は「通常のバスよりも約4倍の製造コストがかかり、普及の障害となっているが、試験車は低価格化と軽量化を実現できた。熊本を普及型EVバスのモデルケースとして、全国に拡大していきたい」と話している。(長濱星悟)

(2017年12月6日付 熊本日日新聞朝刊掲載)

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