長崎大は6日、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)と包括連携協定を結んだ。来年4月に開設する大学院多文化社会学研究科の院生が、同博物館で歴史資料の研究や活用の方法を実習する。
協力するのは▽教職員や研究者の交流▽学生らの指導、教育▽共同研究の実施▽講義、講演、シンポジウムの実施-など6項目。国立歴民博と大学(学部、付属機関を除く)の連携協定は千葉大に続き2例目。
大学や博物館が所蔵する資料の幅広い活用を目指す「総合資料学」を推進する国立歴民博と、同研究科設置に伴い歴史資料の研究・活用について学ぶ場を求めていた長崎大の狙いが一致した。同研究科の選択科目に総合資料学の実習を取り入れる。
協定締結式は長崎市文教町の長崎大であり、河野茂学長と国立歴民博の久留島浩館長が協定書に署名した。河野学長は「国立歴民博の研究や展示など高度な学びを経験できる意義は大きい」、久留島館長は「大学の研究機能強化も当博物館の使命。連携の成果を長崎大と共有したい」とそれぞれあいさつした。