【MLB】大谷翔平で日本人4人目となるエンゼルス 松井秀喜は「赤ゴジラ」で話題

エンゼルス在籍時の松井(左)と大谷翔平【写真:田口有史, Getty Images】

過去に長谷川、松井、高橋ら所属のエンゼルス 大谷で日本人4人目

 大谷翔平がメジャーリーグの移籍先としてロサンゼルス・エンゼルスを選択した。エンゼルスに所属したNPB出身の日本人選手は、4人目ということになる。

 エンゼルスでプレーした最初のNPB出身日本人は、長谷川滋利だ。長谷川は立命館大からドラフト1位でオリックスに入団。6年間で57勝45敗4セーブ、防御率3.33という成績を上げ、新人王も獲得。1997年、トレードでエンゼルスに移籍。当時のチーム名はアナハイム・エンゼルスだった。エンゼルスでの戦績は以下。

1997年28歳 50試3勝7敗0S 116.2回 防御率3.93
1998年29歳 61試8勝3敗5S 97.1回 防御率3.14
1999年30歳 64試4勝6敗2S 77回 防御率4.91
2000年31歳 66試10勝5敗9S 95.2回 防御率3.48
2001年32歳 46試5勝6敗0S 55.2回 防御率4.04
計5年   287試30勝27敗16S442.1回 防御率3.85

 NPB時代は先発投手だったが、エンゼルスでの先発登板は8試合のみ。ほとんどが中継ぎだった。ロングリリーフもきく中継ぎ投手として活躍し、2000年には救援だけで10勝を挙げている。5年のうち3年間で60試合以上登板。防御率は良くなかったが、使い勝手の良い投手として重宝された。2002年、同じアメリカン・リーグ西地区のシアトル・マリナーズに移籍、イチローのチームメイトになっている。

ヤンキースから移籍した松井秀喜は「赤ゴジラ」で話題に

 2人目は松井秀喜。2003年からヤンキースの中軸打者として活躍。2009年にはワールドシリーズのMVPに輝くが、このオフにFAとなり、ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム(当時の名称)に移籍した。

2010年 36歳 145試482打21本84点 打率.274(29位)

 赤いチームカラーのユニフォームに身をまとった松井は「赤ゴジラ」と話題になった。開幕戦で本塁打するなど、序盤は好調だったが、徐々に成績が下落。前年までエンゼルスの中軸を打っていたウラディミール・ゲレーロとも比較され、評価が低下。オフにFAとなり、松井は同地区のオークランド・アスレチックスに移籍した。

 3人目は、翌2011年から2シーズン在籍した左腕投手の高橋尚成。

2011年36歳 61試4勝3敗2S 68回 防御率3.44
2012年37歳 42試0勝3敗0S 42回 防御率4.93
計2年  103試4勝6敗2S 110回 防御率4.01

 ニューヨーク・メッツをFAとなり、エンゼルスと2年契約を結ぶ。両年とも救援投手として投げ、2011年は一時期、クローザーにもなったが、翌年は成績が下落し、マイナー落ちも経験した。2012年の8月半ばにウェーバー公示され、ピッツバーグ・パイレーツに移籍した。

 同じ地区のロサンゼルス・ドジャースには野茂英雄を皮切りに多くの日本人選手が在籍したが、エンゼルスは3人だけ。大活躍した選手はいない。 

 大谷翔平は、あえて日本人選手にはなじみの薄いチームで、MLBのスタートを切ることにした。エンゼルスの本拠地、エンゼルスタジアム・オブ・アナハイムのパークファクター(得点)は、ESPNによれば0.949。これは30球団中、19位。やや投手有利の球場だ。

 DH制のあるア・リーグで、「投手・大谷翔平」と「打者・大谷翔平」はどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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