神戸製鋼、真岡(アルミ板)もJIS一時停止 神鋼メタプロ(銅合金管)は取消し

 神戸製鋼所は8日、JIS認証機関から真岡製造所(栃木県真岡市)のJIS認証一時停止と銅合金管などを製造する神鋼メタルプロダクツ(北九州市門司区)のJIS認証の取り消し通知を受けたと発表した。

 今回の措置を受け、2拠点ではJISマーク製品の出荷ができなくなるが、性能的にJIS規格に相当する製品の出荷で対応していく。

 真岡製造所で一時停止となるのはアルミ・アルミ合金の板条製品(JISH4000)で、アルミ・銅セグメントの売上高に占める一時停止製品の割合は2%程度。同社は認証機関の指摘事項に対して是正措置を講じ、早期の一時停止解除を目指すとしている。

 一方で、取消通知を受けた神鋼メタルプロダクツ(対象=銅・銅合金の継目無管JISH3300)の売上高に占めるJISマーク製品の割合は約4割に達する。すでにJIS認証取り消し受けているコベルコマテリアル銅管秦野工場と同様に、再発防止策を実行し、品質管理体制を整備した上での再取得を目指す。

 神鋼メタルプロダクツをめぐっては、JIS認証機関のJQAが10月30~31日に審査を実施。その結果、寸法測定を実施していないにもかかわらず数値を記入した「寸法成績表」を顧客に報告し、JISマークを付して継続的に出荷していた事実を確認した。品質管理体制が日本工業規格への適合性の認証基準を満足していないだけでなく、その内容が重大であるとして8日付けでの認証取り消しを決めた。

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