オリ助っ人が語る大谷翔平の衝撃 フォークは「真下に60cm」、打撃は「現実離れ」

エンゼルスへの入団が決まった大谷翔平【写真:編集部】

オリ・ロメロが米誌で語った大谷の衝撃、対戦はわずか1打席だけも…

 米MLBのエンゼルスへの入団が正式に決まった大谷翔平投手。争奪戦の末に去就が決まり、入団会見も行われた。アメリカの各メディアでも、様々な特集や記事が掲載されており、その注目度の高さを窺い知ることが出来る。

 そんな中で、米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」では「日本にいる元大リーグ選手にとって、大谷は特別だが、無敵ではない」との特集を掲載。日本のプロ野球でプレーする元メジャーリーガーの大谷評を伝えた。この中で、オリックスのステフェン・ロメロ外野手も大谷についてコメントしている。

 今季、マリナーズからオリックスに入団したロメロ。大谷との対戦は今季だけ。しかも、大谷が投手として復帰登板を果たした7月12日の京セラドームでの1試合しかない。この試合、大谷は1回1/3で降板しており、対峙したのは1打席だけだった。それでも、空振り三振に倒れた衝撃がよほど大きかったのだろう。その時のことを記事の中でこのように語っている。

「98マイルから100マイル(約158キロから161キロ)の良い速球を数本ファウルにしたんだ。そしたら地面まで落ちるすごいフォークを投げてきた」

速球は「彼が思ったら100マイル、100マイル、100マイルさ」

 そう振り返ったロメロは「速球は真っすぐであまり動かないから、アメリカの選手は打てると思う。でも、彼が同じ腕の位置、同じ振りでストライクゾーンに投げる変化球は厄介だ。フォークは速球に見えるのに、真下に2フィート(約60センチ)も落ちるんだ。変化球はとても上質だ」と評したという。

 日本でのキャリアはわずか1年のロメロだが、1年目から26本塁打を放った。今季の中で抱いた大谷のイメージについては「彼はよく見る日本人選手とは違う。背が高い。マウンド上の彼を見れば、とてもスムーズに容易く投げてくる。いつも100マイル(約161キロ)を投げるわけではない。試合を通して投げるのは93マイルから94マイル(約150キロから151キロ)だけど、100マイルを投げたいと彼が思ったら100マイル、100マイル、100マイルさ」とコメント。さらに初めて大谷の打撃練習を見た際の強烈なインパクトを「現実離れしていた。簡単に打っていただけど、力が馬鹿げていた。ただただ、こんなの馬鹿げてる、という感じだった」と表現している。

 メジャーを知る助っ人も脱帽する、大谷の投打における圧倒的な能力。しかも、エンゼルスのエップラーGMは他の23歳の選手と同様に育成の途中だとして、メジャーでの適応に向けて「彼が必要なだけ時間を与える」と話した。まだまだ伸びしろがあると見られている二刀流右腕は、どこまで成長していくのだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」武山智史)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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