来年、クルーズ船400回寄港 長崎県内最多に 100万人突破へ

 長崎県は11日、2018年の県内へのクルーズ船寄港が約400回となり、17年の366回(見込み)を上回って過去最多となる見通しを明らかにした。中国を中心にクルーズ船需要の拡大が続き、佐世保港三浦地区で16万トン級に対応する岸壁延伸工事が来年7月に完了して大型船の誘致が可能となることが、増加の要因とみられる。

 定例県議会総務委員会で川崎祥司委員(公明)の質問に土井口章博国際観光振興室長が答えた。同室によると、寄港地別では長崎港が281回(17年見込み267回)で、佐世保港(同85回)を中心とする他港で計約120回を見込む。

 予約の集計のためキャンセルや配船替えによる増減は予想されるが、全国屈指の寄港数を引き続き確保できる見通し。土井口室長は「寄港数を増やすだけでなく、広域観光や県産品の消費につながるような取り組みをさらに展開していきたい」と話している。

 中国では旅程が短く比較的安価な「カジュアルクルーズ」が主流で、中国と距離的に近い本県は寄港地としての優位性が高い。県内への寄港は13年48回、14年92回、15年180回、16年273回と年々増加。17年の乗員乗客は100万人の大台を突破するとみられる。

2018年の長崎県内へのクルーズ船寄港は約400回に上り、17年の366回(見込み)を上回って過去最多となる見通し

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