金属行人(12月12日付)

 東京オリンピック・パラリンピックに続く景気浮揚の目玉として「2025年大阪万博」開催に期待が寄せられている。日本万国博覧会誘致委員会(会長・榊原定征経団連会長)などによると、万博は大阪・夢洲(ゆめしま)の会場に25年5月から11月までの半年間開催の計画。総建設投資約8千億円、来場者延べ3千万人、経済効果6兆円と試算されている▼開催に向け政府・経産省、大阪府・市、経団連、日商、関経連、関西経済同友会や企業各社などが中心になって誘致活動を進めている。先週4日にはBIE(博覧会国際事務局)の調査団が来日、万博誘致活動を視察した。25年の万博開催誘致に手を挙げている他国はフランス、ロシア、アゼルバイジャンと強敵▼万博に続く夢洲の事業として国際会議や研修旅行、展示会、ショッピングなどが行える会議場、ホテル、商業・娯楽施設と、カジノを備えた「MICE・IR事業計画」を提案している。経済効果1兆4700億円、雇用創出9万7千人の試算▼大阪の鉄鋼業界では今、胸に「万博誘致バッジ」を付けた人が増えている。「万博開催は、五輪以降の日本経済活性化に必須」との思いからだ。委員会による誘致会員(無料)の募集も続いている。

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