近藤原理さん死去 85歳 障害者福祉と教育に尽力

 障害者福祉と教育に尽力した近藤原理(こんどう・げんり=元長崎純心大教授)さんが9日午後5時28分、平戸市田平町の青洲会病院で死去した。85歳。北松小値賀町出身。自宅は北松佐々町口石免。告別式は13日午前11時から佐世保市瀬戸越4丁目の10の16、平安社大野斎場で。喪主は次男康二(こうじ)さん。

 1950年、県立猶興館高卒業。小学校教員として勤務しながら62年に自宅を「なずな寮」(後になずな園)として開放し、成人の知的障害者と共同生活を開始。養護教員で自宅に知的障害児を集め「のぎく寮」を開いた父益雄さんの遺志を継いだ。障害者らと一つの家族として暮らし「障害者が、社会で健常者と共に生きていけるように手助けすることが、本来の福祉の在り方」とする理念を実践した。

 グループホームの草分け的存在として妻美佐子さん(故人)と共に38年間活動したが、高齢で体力が衰えたとして、2000年に閉園した。82年に純心女子短期大(現・長崎純心大)の教授に就任し、00年まで務めた。

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