入学前2月に就学援助 海老名市が前倒し方針

 海老名市は12日、経済的に困窮している家庭に就学費用の一部を援助するスクールライフサポート事業で、小学校新入学に関する学用品費の支給時期を入学後から入学前に前倒しする方針を明らかにした。2018年春入学の児童から対象とし、初回は来年2月の支給の実現を目指す。就学に際した保護者の経済的不安の解消を助け、円滑な就学を後押しする。同日の市議会本会議で、日吉弘子氏(公明党)の一般質問に答えた。

 市では同事業で、市民税の減免を受けるなどする世帯を対象に、学用品や修学旅行費、学校給食費(実費)などを援助。小学校新入学時の関連費用には1人当たり3万2480円を支給するが、現状は2月下旬までに申請を受け付け、入学後の4月下旬の支給だった。今後は2月上旬までに申請を受け、審査を経た上で2月中の支給を実施する考えだ。

 市教育委員会によると、支給の見込みは、18年度の小学校入学予定児童(約1200人)と17年度の同事業の認定率から推計し、対象児童が98人、合計金額は318万円に上るという。今後は、来年1月に保護者に案内や申請書を送付し、周知を図る。

 市教委によると、小学校の新入学児童の就学援助の前倒し支給は本年度は伊勢原、大和の2市が実施予定で、いずれも3月支給という。海老名市の2月支給が実現すれば、支給時期としては県内では最も早期となる見通し。同市の伊藤文康教育長は「6月定例会で提案をいただき、実施の可否の検討を重ねてきた。支給額についても今後も研究していく」とした。

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