【MLB】WSでダルビッシュを2度KO アストロズ選手が“球種把握”明言、米で話題に

ドジャース・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

WSでダルビッシュを攻略、アストロズ選手が米メディアに球種把握の詳細明かす

 今季のワールドシリーズでドジャースの一員として登板したダルビッシュ有投手はアストロズ打線に2度KOされた。その試合で右腕の球種をあらかじめ把握していたことをアストロズの選手が米メディアに語り、話題となっている。

 特集を組んだのは米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」電子版。「こうやってダルビッシュはワールドシリーズで球種を読まれた」との見出しで報じられた記事では、アストロズの選手が匿名で当時の様子を語っている。

 記事では「どの球種が来るのかを把握する方法を説明した某アストロズの選手から話を聞いた」とレポート。「ヒューストンの選手によれば、ダルビッシュがセットポジションの状態でどのように(握った)ボールをグローブに収めるかで彼が何を投げるのかが、アストロズには度々分かっていた」とレポートしている。

 このほど取材に答えた選手は記事の中で「ダルビッシュが捕手からサインを受け取った時、体の横でボールを握っている。そこから彼がグローブにボールを収める際に握り直すかどうかが、スライダーなのか、カットボールなのか、真っすぐなのかを特定する手がかりとなっていた」とコメント。また最初に対峙した第3戦ですでに「分かっていた」とし、第7戦も同様だったと語っている。

少なかった空振り、他の米専門家も指摘「おそらく球種を読まれている」

 記事ではダルビッシュが同シリーズでスライダーとカットボールを48球投じたのに対し、アストロズの打者がわずか2回しか空振りしなかったこと、同球種に対しては打率.556を残したことなども紹介している。

 ダルビッシュは第3戦で2回途中4失点で降板すると、3勝3敗で迎えた第7戦でも2回途中5失点とKOされた。第7戦の初回では守備の乱れもあったが、2回にはスプリンガーに2ランを浴びるなど、悪い流れを断ち切ることができなかった。

 当時からダルビッシュの球種が相手側に読まれていた可能性を指摘する声は上がっており、元ヤンキースのアレックス・ロドリゲス氏も自身のツイッターで「アストロズの打席のボディランゲージ、そして、ダルビッシュに対するアプローチから読み取る限り、彼はおそらく球種を読まれている」と分析。元メジャーリーガーで阪神でもプレーしたエドワード・ペレス氏もESPNの番組内で「彼の右手だ。直球を投げる時はいつもグラブに右手を収めるとまったく動かない。すでにボールを握れているからだ。しかし、スライダーを投げる時はいつも微妙に動きが出る。そこだけ見極めればいいんだよ」と指摘していた。

 今回の「スポーツ・イラストレイテッド」の特集は他メディアも取り上げるなど、現地で反響を呼んでいる。

(Full-Count編集部)

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