昭和電工のアルミ缶事業、中国材の使用量拡大へ

 昭和電工はアルミ缶事業のコスト改善策の一つとして、安価な中国製アルミ板の活用を挙げた。12日の事業説明会で森川宏平社長が明らかにした。「アルミ地金価格の上昇を販売価格に盛り込めない今の取引形態では、原板(アルミ板)の値段がクリティカルに響く」と足元の状況を説明した上で、「安価な材料を使いこなす技術は重要。すでに一部のアルミ缶に中国製アルミ板を採用しているが、今後も使用量を増やしていきたい」との方針を示した。

 昭和電工は国内で年間35億缶の生産能力を保有し、ビール飲料やコーヒー飲料向けなどにアルミ缶を出荷している。国内では高精度印刷技術による少量多品種ニーズの取り込みを図るとともに、コストダウンを実行して利益率を高める考えを示していた。

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