受験参考書気軽に活用を 「こども館」で無料貸し出し 24日から

 秦野市は24日から、同市寿町のはだのこども館で大学受験用の参考書と問題集350冊を無料で貸し出すサービスを始める。無人貸し出し・返却機も設置し、気軽に借りられるように配慮する。市は「チューターの配置も検討し、家庭環境に左右されずに青少年の受験環境を整えたい」などとしている。

 これまで市内の図書館では受験用の参考書や問題集は置いていなかった。市内の記念品製造販売会社「アイエンス」から「子どもの教育に使ってほしい」と寄付された100万円を利用し、350冊と本棚を購入した。

 無人貸し出し・返却機は「スタッフに『この子の志望校はどこか』『学力はこのくらいかな』などと思われているのでは、と心配せずに借りてもらいたい」と導入するという。機器は2017年3月までの2年間、同市入船町の本町公民館で実証実験に使っていたもの。実験が終わったことから、ふるさと納税で寄せられた約480万円を使って、こども館に移設することにした。

 24日から始まるサービスの利用には登録が必要で1人5冊まで最長2週間借りられる。市は「受験が終わった大学生や市内の高校などからいらなくなった参考書や問題集を譲ってもらい、サービスを充実させていきたい」と話している。

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