「戌」にちなんだ作品展示 長崎市歴史民俗資料館「新春展」 来年3月まで

 長崎市平野町の市歴史民俗資料館で14日、企画展「新春展」が始まった。来年のえと、「戌(いぬ)」にちなんだ人形や、富士山が描かれたびょうぶなど計34点が展示されている。目玉は古賀人形でできた「大狆(ちん)」。学芸員の永松実さん(67)は「えとにちなんだ展示物は12年に1度。ぜひお越しください」と呼び掛けている。

 古賀人形は県の伝統的工芸品。仙台の堤、京都の伏見と並び、日本三大土人形に数えられる。展示された大狆は、体が小さく毛が長い、愛玩用の犬がモチーフで昭和中期の作品。活水女子短大(当時)の教授を務めた中村房太郎さん(1901~85年)が収集した物で、数年前に寄贈された。

 えとに関する展示は、江戸玩具として知られる張り子の犬がざるをかぶった「ざるかぶり犬」や犬があしらわれた絵馬など7点が並ぶ。

 2018年3月25日まで(12月29日~1月3日、毎週月曜休館)。入場無料。

えとの戌など正月にふさわしい品々が並ぶ「新春展」=長崎市歴史民俗資料館

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