日本鋳造工学会関西、三共合金鋳造所で鋳物教室 高校生ら18人参加

 日本鋳造工学会関西支部はこのほど、鋳物教室を大阪市西淀川区の三共合金鋳造所で開催した。高校生ら18人の生徒が参加した。

 この鋳物教室は、日本鋳造工学会が『理系学生応援プロジェクト』として3年前より実施している。冒頭、関西支部長の入澤毅大阪産業大学教授が「鋳物は意外に普段の生活の中で多く使われており、マンホールや自動車のエンジンは鋳物でしかできない。古くて新しい鋳物の技術を楽しく安全に学び、興味を持っていただけたらと思う」と挨拶した。

 今回は、大阪市立工芸高校から9人、大阪市立第二工芸高校から5人、大阪市立デザイン教育研究所から4人が参加。生徒は自身が発砲スチロールで作った模型を基に、教員や三共合金鋳造所の技術者の指導を受けながら鋳型造型、鋳込み、型ばらしの作業を行った。鯛焼きならぬ蝮焼き、〝けつね〟焼きの型や自身の手を鋳物で作るなど、生徒は自分のアイデアを形にする鋳物作りに意欲的に取り組んだ。

 日本鋳造工学会関西支部では、若い世代が鋳造という基礎技術に関心を持ち、鋳造産業を担う若手技術者が誕生するよう、来年度以降も近畿圏の工業高校を中心に広く呼びかけ参加者を募り、鋳物教室を開催していく予定だ。

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